いよいよ２月27日に開幕するJ１リーグ。戦いの幕開けを目前に控えた各チームの仕上がり具合はいかなるものか。昨季のJ２を制し、２年ぶりにJ１の舞台に帰ってきた大宮の直前情報をお伝えする。
 
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【プレシーズンを通じての収穫と課題は】

　昨季のJ２で無類の強さを発揮した「大宮スタイル」を、今年も推し進める。開幕２週間前に行なわれた山形とのプレシーズンマッチ（２-１で勝利）でも、ショートパスを何本もつなぎ相手を翻弄した。ここに、渋谷監督が掲げる「判断のスピードやプレースピードの向上」が加われば、チームとしてさらにブラッシュアップされることになる。

　新戦力もインパクトを与えた。前述の山形戦では、N・ペチュニクや沼田が既存戦力との連係でゴールを記録。ボランチに入った岩上も長短のパスで前線の選手を操り、好機を演出した。もちろん、昨季から在籍する選手たちも黙っているはずはなく、競争による相乗効果で個々のレベルアップも期待できる。

　ポイントは守備か。特に右サイドは、N・ペチュニクのポジショニングの乱れから、崩されかける場面が散見された。「真面目なだけに、全部ついていってしまう」（和田）という癖をいち早く修正することが不可欠だが、渋谷監督は「やり続けるしかない。ゾーンディフェンスはやればやるだけ良くなっていく」としばらくは見守っていく方針だ。

　そして、こうした攻守がJ１のトップクラスに通用するのか。プレシーズンでは強豪クラブとのマッチメークが叶わず、指揮官も「そこが最大の不安」と吐露する。自分たちの現在のJ１での立ち位置を推し量ることはできなかったが、過信せず、そして謙虚になり過ぎることなく、開幕戦に臨みたい。