「戦術、デュエル、全て負けていた」三笘薫が王者マンC戦後に語った本音。コンディション、決定機逸、ゴール演出については...「前半からやっておけば」【現地発】

2023年10月24日 松澤浩三

「ギア入るのが遅いです」

何度かシティの守備陣を脅かした三笘。(C)Getty Images

 1-2で敗れたマンチェスター・シティ戦後の囲み取材。「どのように試合を振り返るか?」との問いに対して、三笘薫は「いや、もう同じですね。前半に失点して、いつも通りの難しい展開にしてしまった。ギア入るのが遅いです」と答えた。

 まさにその言葉通りの試合展開だった。開始直後こそ互角の戦いをしていたものの、前半7分、左サイドでボールを受けたジェレミー・ドクが鋭いドリブルでペナルティーボックスの深い位置まで持ち込み、マイナスのパスを中央へ送る。このボールをフリアン・アルバレスが左足のダイレクトシュートでネットを揺らし、あっさりと先制点を奪った。

 早い時間帯でのゴールを決めたシティはそこから流れを掴み、19分にはブライトンのミスから加点に成功する。自陣でのパス交換でもたついてできた一瞬の隙を見逃さなかった。

 ブライトンの18歳のミッドフィールダー、カルロス・バレバがコントロールミスしたところにシティの攻撃陣は鋭いプレスを仕掛け、ルーズボールを拾ったアーリング・ハーランドはそのままドリブルでボックス手前まで運び、直後に左足で強烈なシュートを放つ。低弾道のボールはゴール右下隅に突き刺さった。

【動画】「何が起きたんだ?」と敵サポも脱帽!キレキレドリブルでシティの主将を翻弄した三笘が追撃弾を演出
 2点を追うブライトンは、その後も昨季の王者に苦しめられ続けた。特に左サイドでは、スピード感溢れるドクと対峙したジェームズ・ミルナーが文字どおり"ちんちん"にされ、ミルナーは前半のみで途中交代を告げられている。

 後半になっても途中までシティ優勢は変わらず、チーム全体で攻守に関わる"トータルフットボール"でブライトンを抑え込んだ。

「相手がどんどん動いてくる中で、やっぱりマークがなかなか決めきらないっていうところ。あれだけポジションのクオリティがあるチームなので、自分たちの戦術も、デュエルのところ、すべて負けていたと思います」と対戦相手の質の高さに舌を巻いていた。

 潮目が変わったのは、65分にジョアン・ペドロに代えてアンス・ファティを送り込んでからだった。
 

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