「日本では味わえない緊張感」ガンバ内定DF今野息吹がアジア大会で痛感したのは? ベンチから見守った韓国戦での素直な思い「試合に出られなければ、なんの意味もない」

2023年10月25日 藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

「悔しさが残る大会になった」

法政大の今野がアジア競技大会を振り返った。(C)SOCCER DIGEST

 日の丸を背負ってアジアの頂点を目ざした戦いは、かけがえのない体験となった。

 積極的な攻撃参加と左足からの正確なクロスを持ち味とする法政大DF今野息吹は、先のアジア競技大会に臨むU-22日本代表に選出された。ラウンド16のミャンマー戦に先発するなど、3試合に出場した。

「今までやった相手のなかで、一番荒かった」という準々決勝の北朝鮮戦では、2-1で迎えた82分に途中出場し、勝利に貢献。異様な空気のなかでも「日本では味わえない緊張感で試合に出るのは、良い経験になった」と振り返る。
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 準決勝で香港に4-0と大勝した日本は、決勝戦で韓国と激突。金メダルを懸けた日韓戦では、序盤に先制するも1-2で敗北。試合終了時、ピッチ上で悔しさをあらわにする選手たちを、今野はベンチから見つめていた。

「決勝の韓国戦に出られなかったというのは、個人的にはすごく悔しかった。試合に出て、相手が強くて勝てなかったら次につながるけど、試合に出られなければ、なんの意味もない。悔しさが残る大会になった」

 それでも、大会を通じて様々な経験を積んだ。会場の独特な雰囲気のみならず、開催地の中国での生活には「いつもより食事の量が減る選手もいたけど、連戦続きだったので、なるべく体重を落とさないように、食べることは意識した」と食事にも気を遣いながら、自身のコンディション調整にも努める。

 また、プロで戦う選手とともに戦うことで、プレー面で得るものも大きかった。来季のガンバ大阪加入が内定している今野は、普段は法政大で関東大学サッカーリーグを戦っている。Jリーグでプレーしている選手たちは、会場の雰囲気にも飲まれずに堂々とする姿があった。「こういった舞台にも慣れていて落ち着きがあって、自分たちとは一段階上のものがある」と痛感したようだ。

 異国の地での難しさや、決勝に出られない悔しさも味わったが、アジアの舞台で「やれるなという部分もたくさんあった」と自信もついた。22歳のサッカー人生において、この大会で培ったすべての経験が、成長の糧になる。

取材・文●藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

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