東京Vと千葉の昇格を懸けた一戦で目に留まった光景。千葉のセカンドGK新井章太の熱い献身ぶり【コラム】

2023年10月23日 本田健介(サッカーダイジェスト)

チームは大逆転負けを喫するも

レギュラーを務める鈴木(写真右)を支える新井。自らにできる仕事を探している。写真:福冨倖希

[J2第39節]東京V3-2千葉/10月22日/味の素スタジアム

 悲願のJ1復帰へ、昇格争いのライバル・東京Vと敵地で対戦した千葉は前半に2点をリードしながら、後半のPK失敗もあり、試合終盤の連続失点で大逆転負けを喫した。

 チームは8月19日の藤枝戦から破竹の7連勝を記録し、前節の水戸戦こそ1-1で引き分けたが、目を見張る勢いを示していた。それだけにショッキングな敗戦と言えるだろう。

 残り3試合で2位・清水との勝点差は9に広がり、得失点差は34。2位以内に与えられる自動昇格は絶望的となった。

 もっとも6位以内をキープできれば、昇格プレーオフ進出を果たせる。改めてチーム一丸となって戦えるかが今後のポイントだろう。

 そのなかで、東京V戦では印象的な光景も見て取れた。それは現在、セカンドGKを務める新井章太の献身ぶりだ。

【PHOTO】味の素スタジアムを黄色く染めたジェフユナイテッド千葉サポーター!

 
 J1の川崎でも経験を積んできた新井と言えば、2020年に加入した千葉で守護神の役割を担ってきた。しかし今年7月からは鈴木椋大がスタメンの座を掴んでいる。

 それでも新井は東京V戦でも前半の途中から誰よりも早くアップを始め、その傍らでチームを鼓舞。交代で仲間がベンチに戻ってくると、いの一番に迎え、奮闘を労う姿があった。

 この日も出番は回ってこなかったが、まとまりが重視されるシーズン佳境で彼の振る舞いは、チームにとって非常に大きなものと言えるのだろう。

 試合後には「できることは限られているから」と謙遜していたが、ピッチに立てずとも自らにできることを必死に探す姿勢は若手たちの模範にもなっているはずだ。

「下からはい上がってきたチームは強いですけど、上にずっといるチームはもっと強い。今日は学んだことも多いので、チームとして修正していきたいです」

 今季はスタートで躓き、この日は逆転負けを喫した千葉。それでもシーズンのフィナーレへ、一気にまくって歓喜を手にできるか。新井の献身も鍵になるに違いない。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】編集部が厳選! ゲームを彩るJクラブのチアリーダーを一挙紹介!

J2金沢のJ3降格圏内が確定...山形戦で完封負け、3連敗で10戦未勝利。21位以下が決まる

「おめでとうううう」J1初昇格の町田に祝福の声続々! 熊本に3-0で2位以内確定「黒田監督やっぱすごいな!」
 

次ページ【動画】ドゥドゥのゴール

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事