【広島】野津田を突き動かす反骨心と自覚。スーパーレフティが勝負の1年に挑む

2016年02月18日 小田智史(サッカーダイジェスト)

故障を乗り越え、「プレーの感覚も戻ってきた」と手応えを語る。

キャンプ中、気合いが空回りして一時故障離脱したが、C大阪戦ではキレのある動きを披露。野津田自身、「プレーの感覚も戻ってきた」と手応えを語る。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 2月17日、広島は宮崎キャンプ最後の実戦として、C大阪とトレーニングマッチ(45分×2本)を行なった。20日にゼロックス・スーパーカップを控えるため、佐藤寿人や青山敏弘ら主力組は出場せず、平均21.3歳と若手主体の布陣で挑んだ。立ち上がりのオウンゴールで0-1と敗れたが、中盤以降はほぼベストメンバーのC大阪相手にゲームを支配した。なかでも、ひときわ目を引いたのが4年目のMF野津田岳人だ。
 
 シャドーで出場した野津田は、ギャップに入り込み、クサビを捌いて両ウイングバックの攻撃参加を引き出しながら、自らも果敢にゴールへアタック。33分に約25メートルの位置から左足を一閃してポスト直撃の一撃を放つと、47分にも豪快なミドルシュートで相手ゴールを脅かした。昨年12月に負った右膝内側側副靭帯損傷から1月29日に復帰を果たすも、その5日後に右太もも痛で離脱していただけに、本人も「良い形でゴール前まで入って行けるようになってきたし、プレーの感覚も戻ってきたと思います」と収穫を口にする。
 
 その一方で、何度も口を突いたのが、フィニッシュの精度について、である。前述したミドル2本のほかに、34分にも右サイドでの連係プレーからシュートチャンスを得たが、ジャストミートできずに大きく枠を外している。
 
「シュートに関しては、まだ少し感覚のズレがあります。あの(34分の)1本は、自分としては必ず決めないといけない場面。結果として0-1で負けてしまったので、攻撃の選手としては責任を感じるし、決め切る力を追求していかないといけない」
 

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