【高校サッカー】Jクラブが熱視線を送るのは…。今季の注目チーム&プレーヤーをピックアップ!

2016年02月16日 安藤隆人

Jクラブが注目する桐光学園のタビナス・ジェファーソンは屈指の逸材。

今冬の高校選手権にもレギュラーとして出場した桐光学園のタビナス・ジェファーソン。Jクラブも注目する逸材は、今季どれほどの輝きを放つだろうか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 今年1月からスタートし、4月まで展開されるジャパンユースプーマスーパーリーグ(以下、JYPSL)。このリーグは新チームの強化を目的としたリーグで、新チームに切り替わったタイミングで多くの強豪校とJクラブユースが試合を通じて、チーム作りを行なう重要な大会となっている。
 
 そのなかで台頭する新戦力、昨年成長した選手が主軸として存在感を見せるなど、各チームの枠組みが徐々に見えてくる大会でもある。
 
 今年のユースシーンはどんな傾向を見せているのか。2月13日、14日に静岡・御殿場で多数のチームが集結して試合が行なわれたが、できる得る限り多くの試合を取材したなかで、桐光学園、四日市中央工、作陽、徳島市立、清水エスパルスユースのサッカーに大きな魅力を感じた。
 
 桐光学園は昨年度のレギュラーが多く残り、今年も高いレベルのサッカーを見せている。注目はタビナス・ジェファーソン。昨年度は左SBとしてプレーした彼は、選手権後多くのJクラブキャンプに参加し、その能力の高さをクラブ関係者に評価された。京都橘のMF岩崎悠人とともに、間違いなく今年の目玉選手となるだろう。
 
 このタビナス・ジェファーソンをはじめ、トップ下の鳥海芳樹、ボランチの桑原遥と新2年生の田中雄大、そしてDF佐藤太一、攻撃の要となる技巧派MFの西川公基とタレントが揃う。個人的に注目しているのが、新2年生の大型CB・加藤優太だ。高さとともにクレバーなカバーリングも見せ、守備の要として成長が期待される。さらに新1年生も粒ぞろいで、何人かはスタメン争いに絡んできそうだ。
 
 四日市中央工は森島司(広島)ら昨年のメンバーがごっそりと抜けたが、FW尾崎竜也、亀田哲汰、ボランチの奥川敬太、右SBの大辻隼也ら、新2年生に能力が高い選手を揃え、彼らが屋台骨を形成していきそうだ。
 
 作陽も伊藤遼太郎(浦和)という絶対的エースが抜けたが、「チーム力は昨年より上だと思う」と野村雅之監督が語ったように、高い組織力を有するチームだ。ポイントとなりそうなのが、金昇毅と小林大智のCBコンビ。屈強なフィジカルと高さを有する彼らが、最終ラインを統率することで、安定感が格段に増す。さらにボランチの丸山智弘、トップ下の若山瀬名は技術が高く、気が利く選手で、ポジションチェンジを繰り返しながら、攻撃のリズムを作り出していく。今冬の選手権では全国出場を逃しているだけに、巻き返しへの意欲も強いはずだ。
 

次ページ多彩な攻撃パターンを持つ徳島市立に躍進の予感も。

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