いよいよ始まる新シーズン! ライバルに競り勝つ強い身体を作る筋トレメソッドを大公開!

2016年03月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

身体を根本的に作り込めるのはシーズン前の今!

国立スポーツ科学センターで国内トップアスリートのトレーニングを担当してきた小粥智浩さんに、ライバルを一歩リードするための筋トレの方法をうかがう!

 新しいシーズンを迎える前に、ライバルに一歩リードするため、あるいは進学先で入学早々レギュラーの座を先輩から奪取するために、やっておくべきは当たり負けしない強い身体づくりだ。

 タックルされても揺るがないボディバランス、瞬時に切り替わるストップ&ターンを実現するには、どこをどう鍛えればいいのか? 小粥智浩(おがいともひろ)トレーナーによる指導のもと、名門・流通経済大学サッカー部が実際に取り組んでいるメソッドを紹介しよう。

 まず小粥トレーナーにうかがったのが、新シーズンに向けて、ライバルを一歩リードするために必要な身体づくりを考えた時、サッカー選手ならどんなトレーニングを行なえばよいのだろうかという点だ。
 
 「まず前提として、スポーツ選手がバランスよく身体を鍛えていくことはとても大切です。ただし、シーズンに入ると試合に向けてコンディションを整える必要があるため、どうしても疲労回復が優先され、トレーニング量が減少します。

 逆に言えば、身体を根本的に作り込むことができるのは、シーズン前の今なのです。この時期に、いかに追い込んで身体を大きく、強くしておくかというのが重要なテーマとなります」
 
 では、サッカー選手にとって必要なトレーニングはどの部分か。必ずしも脚部中心とは限らないという。
 
 「もちろん脚力も重要ですが、ベースとして備えたいのは、腹背筋やお尻を含めた体幹部です」

 「たとえばフロントブリッジという、うつ伏せになりヒジとつま先で身体を支えるトレーニングをウォーミングアップで行なうと、腹筋周りに刺激が入ります。すると、踏み込んだ時にも軸がしっかりとして身体がブレず、地面からの反力を逃がさないためジャンプ力もアップします。ウォーミングアップでは刺激を入れる程度の負荷しかかけませんが、シーズン前に本格的に鍛える場合は、姿勢をホールドする秒数や繰り返すセット数の組み方を変えて追い込んでいくようにします」
 ジャンプ力やキック力を向上させようと脚力ばかり鍛えても、それを支える体幹部の安定性が伴わなければ、出力はおぼつかない。また身体を大きくするといっても、それがサッカーの動きとして活用されなければ逆効果にもなりかねないという。

 「確かにシーズン前は、積極的に身体を大きくしていくトレーニングを取り入れます。とはいえ、とにかくサイズを大きくすればよいというわけでもありません」

 「たとえ身体が大きくなったとしても、高重量でゆっくり繰り返すだけのトレーニングばかりでは、筋肉がスピードに変換されずに、身体を重く感じてしまう原因にもなりかねません。つけた筋肉を素早く使えるようにバランスよくトレーニングを行ない、サッカーのパフォーマンス向上につなげる全体的な見通しを見失わないようにすることが大切です」
 
 それでは、次のページから流経大サッカー部も実践する筋トレメソッドを紹介しよう。ここで紹介するのは、トレーニングジム等に行かなくても、主にピッチや体育館で空き時間にできるものを選んでいる。ぜひシーズンがスタートするまでの身体作りに取り入れてみてほしい。

次ページ流経大サッカー部も実践! ライバルに負けない筋トレメソッドはコレだ!

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