圧巻の筋肉美からのイエローカード。川崎のレアンドロ・ダミアンがユニホームを脱ぎ捨てゴールを喜んだワケ【天皇杯】

2023年10月08日 本田健介(サッカーダイジェスト)

チームは福岡を下し、決勝へ進出

ゴールを挙げて喜びを爆発させたL・ダミアン。勝利に貢献した。(C)SOCCER DIGEST

[天皇杯・準決勝]川崎4-2福岡/10月8日/等々力陸上競技場

 川崎と福岡が等々力で対戦した天皇杯の準決勝は、1-1で折り返した後半、川崎が立て続けにゴールを奪って4-2で福岡を下して決勝進出を決めた。

 前半にPKを失敗したものの、81分にダメ押しのチーム4点目をCKから打点の高いヘッドで決めたのがレアンドロ・ダミアンだ。

 ゴール後、背番号9はユニホームを脱いで天に放り投げながらチームメイトたちが待つベンチへ。豪快なゴールセレブレーションを見せつつ、同胞のマルシーニョらと喜び合あった。

 その後に、レフェリーからイエローカードを受けたが、なぜここまで喜びを爆発させたのか。

「たくさんのサポーターの方が後押しをしてくれ、自分のあのようなゴールが生まれた。だからこそ、とても嬉しく、サポーターの皆さんも一緒に喜んでもらいたいと、あのようなパフォーマンスをしました」

 
 今季は怪我などに苦しみ、9月24日の28節・湘南戦で、遅ればせながら初ゴールを挙げたばかりだった。

 今夏には元フランス代表のバフェティンビ・ゴミスが加わり、小林悠、宮代大聖、山田新ら、FWは激しいレギュラー争いが展開されている。

 それでもL・ダミアンは「今までも悠という素晴らしい選手がいましたし、チームにとってすごく良い形。監督もたくさん選ぶオプションができて良いと思います。自分も今シーズン最後までチームのためにしっかり戦っていきたいです」と意気込みを語ってくれていた。

 そのなかでのチームの決勝進出を後押しするゴールだ。喜びもひとしおだったはず。イエローカードを受けた点は、褒められたものではなかったが、彼の熱い想いが伝わってくる得点であった。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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