身振り手振りを交え「ワンツーのつき方」を熱弁。中村俊輔の飽くなき向上心は相変わらずだ

2023年09月22日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「学びはめちゃくちゃある」

A級ライセンス講習の中期を終えた俊輔。たくさんの指導者たちと接してディスカッション。「俺はその時間が一番良い」。写真:滝川敏之

 チームの全体練習後、インターバル走を繰り返す。精力的なラン。横浜FCでコーチを務める中村俊輔が、誰もいなくなったグラウンドで心地よい汗を流す。

 A級ライセンス講習の中期が終了。内容はハードだったようで、「疲れを取るためのランニング。今日はダウン」と明かす。

 今回の講習でも、たくさんの刺激を受けた。様々な指導法やその方向性に接するなかで、サッカーを論じ合う。そんな時間が一番楽しい。

「指導に正解はないって、インストラクターの方もよく言われる。あれが良かった、これが良かった、ではなくて、こういうのもいいんじゃないっていうようなディスカッションだから」

 カテゴリーを問わず、いろんな指導者たちの考えを知ることができるだけに、「学びはめちゃくちゃある」という。

「高校生を教えている方もいる。先生だから教育者でもあって、意見や話を聞けるのはすごく大事。大学で教えている先生もいて、チームのマネジメントはどうしているかとか、いろんなこと、興味深い話を聞ける時間もあった」
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 昨季に現役を退き、今季から指導者のキャリアをスタートさせた俊輔。冒頭で触れたランニングの前には、数人のスタッフを相手に身振り手振りを交えて、熱っぽく語る姿があった。何を話していたのか。

「あれは、ワンツーのつき方。ボールを中心に守備をするのか、パスを出されたらボールなんか見ないで、リターンされた相手を見るのか。それをずっとやっていた。角度や距離、ゴール前か、サイドのミドルゾーンかで違う。国によっても、育成かプロかによっても違うから。そういう引き出しはいっぱい持っていたい」

 サッカーとの向き合い方に妥協なし。そのスタンス、飽くなき向上心は相変わらずだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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