猛烈な暑さのなかで中2日の3連戦。パリ五輪につながるU-23アジア杯予選、日本は果たして勝ち抜けるのか

2023年09月06日 松尾祐希

選手たちは口々に「暑さがヤバい」

パリ五輪に向けた戦いがいよいよ始まる。U-23アジア杯予選、初戦は現地6日にパキスタンと対戦する。写真:松尾祐希

 今予選のキーワードは"猛烈な暑さ"への対処になりそうだ。

 9月6日からバーレーンでU-23アジアカップの予選が開催される。来年4月中旬から行なわれるU-23アジア杯に出場できるチームは16チーム。来夏のパリ五輪の最終予選を兼ねているため、まずはこの大会に出場しなければならない。

 本大会に出場できる条件は4チーム総当たりのグループステージで1位になるか、全11グループの中で2位の上位4か国に入ること。予選突破の条件を考えれば、3試合とも負けが許されない。

 もちろん、今予選で対戦するチームを比較すれば、日本に分はある。パキスタン、パレスチナ、バーレーンと、よほどのことがない限り、勝利は見えてくるだろう。

 だが、侮れないのがアジアの戦いだ。

 相手の情報がほとんどないうえに、今予選は中2日の連戦で酷暑での戦いになる。日中の気温は40度で、夜になっても気温は30度を下回らない。湿度も70パーセント前後あり、蒸し暑さは国内と比べものにならない。立っているだけで汗が吹き出し、日没してからも日本の日中以上の暑さがあるのだ。
 
 大岩剛監督も暑熱対策はキーポイントのひとつに挙げており、できる範囲で現地入りの前から策を講じてきた。特に比較的涼しい海外でプレーしている選手たちには可能な限り、酷暑で戦うための準備をリクエストしたという。

「まず(大事なのは)所属クラブの活動。そのなかで俺たちのチームの準備はできる範囲でしてほしい」

 矢野由治フィジカルコーチに協力を仰ぎながら、サウナや長時間の入浴を各自で行なってきた。実際、4日の練習で選手たちは口々に「暑さがヤバい」と話していたが、欧州組の選手からは状態の良さがうかがえた。時差がないというアドバンテージも含め、彼らのコンディションはプラス材料だろう。

 その一方で、選手の合流日が揃っていないのは懸念材料。4日の練習は13名しかおらず、合流したFC東京組も4日の21時に試合が終わった後に羽田空港に直行するハードなスケジュール。5日に遅れていた海外組や国内組が揃い、6日の初戦パキスタン戦の前日にようやく全員でトレーニングができる状況となった。4日の夜に到着し、5日の練習から合流したMF山本理仁(シント=トロイデン)は言う。

「時差がないので俺らはまだ良いですね。これで時差があるとかなりきつい。今日、到着した組はきついと思う」

 MF川﨑颯太(京都)、FW藤尾翔太やMF平河悠(ともに町田)といった4日の夜に到着した国内組のコンディションは不透明だ。

【PHOTO】欧州遠征でドイツ・トルコと対戦!親善試合に挑む日本代表招集メンバーを一挙紹介!

次ページ最終戦はホスト国のバーレーン

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事