【イラク戦・プレビュー最新版】遠藤の先発は困難か? 中盤の疲労回復と守備陣の勇気ある対応が鍵に

2016年01月26日 本田健介(サッカーダイジェスト)

遠藤は前日練習で冒頭以外別メニューに。

前日練習を軽めのメニューで済ませた遠藤は、ベンチスタートもあり得る。2トップは股関節炎が癒えた鈴木と久保が起用される見込みだ。

「明日はすべてを懸けます。決勝進出とリオへの切符を掴みたい。重要な準決勝になってくるので、力の出し惜しみをしない覚悟です」
 
 勝てばリオ五輪出が決まる準決勝・イラク戦を前に手倉森監督は意気込みを熱く語った。出し惜しみなく――、まさに総力戦で戦う覚悟だ。
 
 決戦を前にした練習を見る限り、懸念材料は少なくない。前日に足の付け根に違和感を覚え、別メニュー調整となった遠藤は、冒頭のランニングとボールを使った簡単なトレーニングには参加したものの、その後は全体から離れ軽いジョグやストレッチへと移った。また、腰に違和感があるという豊川は、前日に続き全体練習に合流せず。
 
 発熱のため、ホテル待機となっていた井手口、前日練習を別メニューで終えた亀川は復帰したが、やや不安の残る状況となった。
 
「昨日より良くなっているので、明日次第ですね。行ける準備はしています。今日は悪化しないことが第一なので、そんなにやらなかったです」と、遠藤は自身の状態を語ったが、前日練習で全体のメニューをこなせていないとなると、やはりベンチスタートが妥当か。その際にはボランチは大島と原川のコンビが考えられる。
 
 またイラン戦で出場時間のやや少なかった豊川をフルで起用できないとなれば、2列目はイラン戦に出場しなかった南野が右に入り、左は120分を戦い抜いた中島か85分まで出場した矢島が2試合連続で先発することになるだろう。いずれにしても、中盤はここまでの激闘による損傷が最も大きく、コンディションの回復が懸念されるエリアだ。
 
 一方で前線は、股関節回りの炎症で前々日まで大事を取っていた鈴木は「もう大丈夫です」と元気な姿を見せた。そのため2トップは久保と鈴木の組み合わせでスタートし、"スーパーサブ"浅野を後半途中で投入する、勝利の方程式がこの試合でも見られそうだ。
 
 

次ページロングボールを蹴る相手に対し、勇気を持ってラインを上げられるか。

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