戦う姿勢を全面に押し出して攻撃的に
ファイナルでは劇的な逆転勝ち。FC多摩Jrユースがクラブユース選手権で初優勝を飾った。写真:松尾祐希
試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、選手たちは感情を爆発させた。涙を見せる者、笑顔が弾ける者。喜び方は様々だが、真夏の帯広で勝ち取った栄冠は、クラブの歴史に新たな1ページを刻んだ。
8月13日から24日まで北海道の帯広市内などで行なわれた第38回 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会。Jクラブの育成組織が次々に姿を消し、準々決勝に歩みを進めた8チーム中3チームが街クラブとなるなか、優勝を手にしたのは、ファイナルでソレッソ熊本を下したFC多摩ジュニアユースだった。
序盤からボールを支配しながらも、前半18分に失点。一瞬の隙を突かれたが、攻撃的な姿勢を崩さずにキャプテンのトップ下・吉田湊海(中3)を軸にゴールに襲い掛かる。
なかなかこじ開けられなかったが、後半38分に左SB有山弾(中2)、終了間際の40+5分にMF伊達煌将(中3)が得点し、劇的な逆転勝ちで凱歌を挙げた。
Jリーグ発足以降では、初となる街クラブ同士の決勝で、当然ながら街クラブ勢が初優勝。新時代の幕開けを予感させる大会となったが、FC多摩が優勝を成し遂げたのは決して偶然ではない。
FC多摩は1994年に創設。チーム立ち上げ当初から指揮を執る平林清志監督は今年55歳を迎える大ベテランの指導者で、20歳の頃から選手の育成に携わってきた。
8月13日から24日まで北海道の帯広市内などで行なわれた第38回 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会。Jクラブの育成組織が次々に姿を消し、準々決勝に歩みを進めた8チーム中3チームが街クラブとなるなか、優勝を手にしたのは、ファイナルでソレッソ熊本を下したFC多摩ジュニアユースだった。
序盤からボールを支配しながらも、前半18分に失点。一瞬の隙を突かれたが、攻撃的な姿勢を崩さずにキャプテンのトップ下・吉田湊海(中3)を軸にゴールに襲い掛かる。
なかなかこじ開けられなかったが、後半38分に左SB有山弾(中2)、終了間際の40+5分にMF伊達煌将(中3)が得点し、劇的な逆転勝ちで凱歌を挙げた。
Jリーグ発足以降では、初となる街クラブ同士の決勝で、当然ながら街クラブ勢が初優勝。新時代の幕開けを予感させる大会となったが、FC多摩が優勝を成し遂げたのは決して偶然ではない。
FC多摩は1994年に創設。チーム立ち上げ当初から指揮を執る平林清志監督は今年55歳を迎える大ベテランの指導者で、20歳の頃から選手の育成に携わってきた。
特に近年の躍進は目覚ましい。CB関川郁万(流経大柏高卒業/現・鹿島アントラーズ)、FW宮崎純真(山梨学院高卒/現・ヴァンフォーレ甲府)らを輩出するなど、Jクラブで活躍する選手は年々増えている。
チームの方向性は一貫しており、戦う姿勢を全面に押し出しながら攻撃的に振る舞うスタイルをモットーとする。球際の勝負にこだわり、ガツガツいくスタンスは今も昔も変わらない。
だが、練習の雰囲気が殺伐としているわけではない。「緩んでいれば怒りますけど、基本的にはあまり怒らないですよ」という指揮官の言葉通り、アットホームな雰囲気で選手たちが楽しそうにボールを蹴っている。
そうした空気感が作られているのは、前述の通り、指揮官によるところが大きいのだが、そこには確固たる狙いがある。以前、平林監督に話を聞いた際にこんなことを話していた。
「子どもたちのほうから積極的に話を聞きにいける環境を作るのが、自分の仕事。選手全員の前で『このプレーが良かった』と言うことがあっても、個人的に呼んで話すのはあまりない。本当に煮詰まっている時は僕から声をかけて、選手たちから言えるようにさせますけどね」
誤解を恐れずに言えば、少し強面の平林監督に聞きにいくのは勇気がいるようにも思える。だが、練習でも選手の立場に関係なく声をかけ、心をくすぐるような言葉で選手の"やる気スイッチ"を入れていく。そうした普段の振る舞いからアットホームな雰囲気を作り出し、選手たちの自主性を育んできた。
【PHOTO】堀北・ガッキー・広瀬姉妹! 初代から最新18代目の凛美まで「歴代応援マネージャー」を一挙公開!
チームの方向性は一貫しており、戦う姿勢を全面に押し出しながら攻撃的に振る舞うスタイルをモットーとする。球際の勝負にこだわり、ガツガツいくスタンスは今も昔も変わらない。
だが、練習の雰囲気が殺伐としているわけではない。「緩んでいれば怒りますけど、基本的にはあまり怒らないですよ」という指揮官の言葉通り、アットホームな雰囲気で選手たちが楽しそうにボールを蹴っている。
そうした空気感が作られているのは、前述の通り、指揮官によるところが大きいのだが、そこには確固たる狙いがある。以前、平林監督に話を聞いた際にこんなことを話していた。
「子どもたちのほうから積極的に話を聞きにいける環境を作るのが、自分の仕事。選手全員の前で『このプレーが良かった』と言うことがあっても、個人的に呼んで話すのはあまりない。本当に煮詰まっている時は僕から声をかけて、選手たちから言えるようにさせますけどね」
誤解を恐れずに言えば、少し強面の平林監督に聞きにいくのは勇気がいるようにも思える。だが、練習でも選手の立場に関係なく声をかけ、心をくすぐるような言葉で選手の"やる気スイッチ"を入れていく。そうした普段の振る舞いからアットホームな雰囲気を作り出し、選手たちの自主性を育んできた。
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