【リバプールの最新序列】遠藤航は“現状”ではアンカーの一番手。中盤3枚は新戦力トリオで構成と予測

2023年08月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

昨シーズンはクロップ監督体制では最低の5位

遠藤が加入したリバプールの最新序列。(C)SOCCER DIGEST

 リバプールは8月18日、シュツットガルトから日本代表MF遠藤航を獲得したと発表した。

 昨シーズンのプレミアリーグで、ユルゲン・クロップ監督体制では最低の5位に終わり(途中就任の15-16シーズンを除く)、チャンピオンズリーグ出場権を逃した名門は、今夏に複数の主力が退団。いわば過渡期を迎えている。シュツットガルトのキャプテンを補強したのも、その新陳代謝の一環と言えるだろう。

 では、新戦力を加えたレッズはどんなスタメンになるのか。遠藤はレギュラーで起用されるのか。整理してみたい。

 まずGKは、ブラジル代表でも正守護神を務めるアリソンが絶対的な存在。近年はややミスが目立つとの意見もあるが、セービング技術、キックの質、ポジショニングとどれをとっても一級品だ。ただ、サウジアラビアからのオファーが取り沙汰されており、退団するようだと一大事だ。

 昨シーズンは、失点が前年に比べて21点も増加した最終ラインは、現状ではテコ入れをしていない。右からトレント・アレクサンダー=アーノルド、イブライマ・コナテ、フィルジル・ファン・ダイク、アンドリュー・ロバートソンが並ぶ4枚が基本となりそうだ。

 退団したジョーダン・ヘンダーソンに代わって新キャプテンとなったファン・ダイクは、粋に感じたのかプレシーズンの状態は良かったとはいえ、昨シーズンあたりから衰えを指摘され、アレクサンダー=アーノルドもとりわけ守備に不安を残す。

 右SBとCBのバックアッパーであるジョー・ゴメスも伸び悩んでおり、あまりプラスの要素は望めない。逆に言えば、だからこそその前でフィルター役ができる守備能力に長けたアンカーが必要であり、遠藤に白羽の矢が立ったとも言える。

【画像】「胸アツ」「対面してるだけで面白い」とファン注目!上半身裸の遠藤とサラーの2ショット
 ヘンダーソン、ファビーニョ、ナビ・ケイタ、ジェームズ・ミルナー、アルトゥール、アレックス・オクスレイド=チェンバレンなどがこぞって退団した中盤は、3枚ともニューカマーを一番手に予測した。

 注目のアンカーは、現状では遠藤の序列が高いと見る。プレシーズンでは、インサイドハーフが本職のカーティス・ジョーンズや右SBのアレクサンダー=アーノルドもこのポジションで試し、チェルシーとの開幕戦(1-1)では、インサイドハーフのほうが適正のあるアレクシス・マカリステル(ブライトンから移籍)を起用したが、それは逸材ステファン・バイチェティッチの故障もあって、適任者がいなかったからだ。

 遠藤がピタリとはまれば、他のポジションの選手を起用する必要がなくなり、バランスは良くなる。ただ、カタール・ワールドカップで大活躍したフィオレンティーナのモロッコ代表MFソフィアン・アムラバトなど、さらなる補強が囁かれており、遠藤としては、それまでにアピールして地位を確立したいところだ。
 

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