「体格的にひと回り大きい相手と戦う時の対応策は?」なでしこ清水梨紗が女子W杯前に示した“スウェーデン攻略の鍵”

2023年08月07日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

ノルウェー戦のゴールは偶然ではない

ノルウェー戦での清水のゴールは予測が生んだ一撃とも。写真:Getty Images

  女子ワールドカップ開幕前、清水梨紗にこんな質問をした。「(清水が在籍する)ウェストハムでの試合、体格的にひと回り大きい相手と戦う時の対処法は?」と。

 すると、清水は間髪を入れずに「やっぱり予測が大事」と答えた。

「相手にボールが入る前に自分がどのポジションを取るか。ボールが入った時に自分がどのくらい寄せられるか。そこを考えてやっていました」

 女子ワールドカップの決勝トーナメント1回戦ノルウェー戦、1−1で迎えた50分、清水は見事なインターセプトから貴重なゴールを奪った。なぜ、ウイングバックの選手があの場面で、あそこにいたのか。それを読み解くうえで見逃せないのが試合後の清水のコメントだ。

「前半から左サイドから良いボールがたくさん来ていたので、いつか自分のところに来ると思って、走っていました」

 つまり、清水の"予測"がもたらしたゴールとの見方もできるのだ。少なくとも、偶然が重なった得点ではない。
 
 さて、スウェーデンとの準々決勝、なでしこジャパンが警戒すべき要素が相手のフィジカル。押し込まれる展開になると、ノルウェー戦のようにクロスから頭で合わされて失点というケースが出てくるはず。そういうシチュエーションを減らす意味でも、"予測"はキーファクターになる。

「相手にボールが入る前に自分がどのポジションを取るか。ボールが入った時に自分がどのくらい寄せられるか」

 サッカーにおいては基本的なことだが、あえて記したい。なでしこジャパンがスウェーデン戦で主導権を握るには、予測こそもっとも重要になると。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

【動画】清水梨紗が語る「女子W杯への決意」

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