強豪を次々に撃破して決勝進出!明秀日立のキャプテン山本凌が試合中に「俺たちは強い」と叫んだ理由。「勝っていても、相手に...」【総体】

2023年08月04日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

決勝は「何が何でも勝ちにいくしかない」

対人の強さを発揮し、相手の攻撃を阻止した山本。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[インターハイ準決勝] 日大藤沢1-3明秀日立/8月3日/カムイの杜公園多目的運動広場A
 
 8月3日に行なわれたインターハイの準決勝で、明秀日立(茨城)が日大藤沢(神奈川)と対戦。前半に石橋鞘と熊﨑瑛太の得点でリードすると、後半3分に1点を返されたが、同8分に熊﨑のゴールで突き放し、3-1で勝利を飾った。

 初の全国大会決勝進出を懸けた大一番で、センターバックで守備を引き締めたのがキャプテンの山本凌だった。対人の強さを活かして相手FWとのマッチアップで優位に立ち、失点をCKの流れからの1点にとどめた。

 プレー以外でもチームを鼓舞した。2点リードで迎えた終盤に「俺たちは強い」と叫んだ。その意図を、試合後に明かした。

「(今大会は)後半の飲水後から、自分たちが点を取っていますし、強みが一番出せると分かっていたので、チームに発破をかけようと。勝っていても、点を取る姿勢を、相手に見せるのも含めて」

 1回戦で静岡学園(2-1)、3回戦では青森山田(1-0)と、日本一の経験がある強豪を連破して勝ち上がったきた。高度なテクニックが持ち味の日大藤沢戦でも、山本が「相手の方が絶対にうまいので、握られるのは分かっていました」と語る通り、ボールを保持される場面が目立った。それでも、慌てる様子はない。
【インターハイPHOTO】FW熊﨑瑛太が2ゴール!猛攻退け初のファイナル進出!|準決勝日大藤沢1-3明秀日立
「自分たちが握って崩して勝つというよりは、相手が持っているのを守備で奪って勝つのが多いので、握られることに対して苦手意識は持っていないです」

 6日間での5試合を勝ち抜き、ファイナルの舞台にたどり着いた。「やっとここまで来たかなという感じ」と素直な気持ちを示して、「全国準優勝は凄いですけど、自分たちの目標は日本一なので取らないと意味が無いです」と気を引き締める。

 決勝戦で激突する桐光学園とは、7月の練習試合で3-1と勝利しているという。それでも、「手応えのある勝ちというよりは、自分たちの得点は上手くいき過ぎましたし、失点のシーンでは崩されて。勝ったというのは忘れて臨みたい」と語る。

"夏の日本一"を決する一戦に向けて、「何が何でも勝ちにいくしかない」と意気込んだ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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