「感情が入り交じるこのダービーこそ、Jリーグの人気を取り戻す試合になる」城福監督が東京ダービーで抱いた特別な感情「必ず同じステージでリベンジしたい」【東京V】

2023年07月13日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「同じカテゴリーでやらないといけない」

試合中も感情を露わにしてチームを鼓舞した城福監督。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 12年ぶりに開催された東京ダービーで、東京ヴェルディはFC東京を追い込みながらも最終的にはPK負け。あと一歩のところで勝利を逃した悔しさや特別な感情は、会見の席での城福監督のコメントからも分かる。

「選手たちはよく頑張ってくれました。勝敗は自分の責任です。ただ、持っているものは全て出し切ったので、胸を張りたい。よく戦ったと思う。カップ戦ではなく、この借りは同じステージで返さないと。この悔しさをリーグ戦にぶつけて、必ず同じステージでリベンジしたい」

 ただ、悔しさがある一方で手応えも感じていた。日程的に厳しく、普段は控えのメンバーをスタメン起用しながらもJ1のFC東京を苦しめた戦いを振り返り、城福監督はフォア・ザ・チームのスタンスを賞賛した。

「先発でもサブでも、自分に来たチャンスをチームのために出せれば必ず勝負になると伝えた。これまで出られなくて悔しい思いをしてきた選手がピッチに立つと自分のプレーをしたいと思ってしまう。でも、その想いを跳ね除けてチームのために戦ってくれたからこそ、ここまでやれたはずです」
 
 ところで、かつてFC東京で監督を務めた実績もある城福氏の目に、東京ダービーはどう映ったのだろうか。

「同じ地域にふたつのチームがあるだけでなく、そもそもの成り立ちが対極だった。青赤(FC東京)から見たら、緑(東京V)は感情的になる存在。今、自分は緑にいる。ここ10数年、このチームは苦しんでいた。今はい上がろうとしている中で、同じカテゴリーでやらないといけないと思う。感情が入り交じるこのダービーこそ、Jリーグの人気を取り戻す試合になる。だからこそ、J1にどうしても上げたい」

 東京ダービーでの経験を経て、J1昇格への想いを一層強めた感もある城福監督の下、東京ヴェルディはさらにチーム力を高めるに違いない。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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