「ABC契約が限界にきている」「誰も勝たない」吉田麻也、Jリーガーの“年俸上限規定”の見直しに見解!ビッグクラブの必要性を語る「下だけやってても...」

2023年07月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「サッカーの流れも変わっている」

選手会会長として奔走している吉田。(C)Getty Images

 元日本代表DFの内田篤人氏がMCを務めるDAZNの『内田篤人のFOOTBALL TIME』に、親友の吉田麻也がゲスト出演。日本サッカーについて、真剣なトークを繰り広げた。

 日本プロサッカー選手会の会長を務める吉田が、「まずやりたいこと」に挙げたのが、A契約(上限なしだが、初めて締結する場合は670万円以下)、B契約(460万円以下)、C契約(460万円以下)と段階ごとにJリーガーの年俸の上限を定めた、いわゆる「ABC契約」の見直しだ。

「ABC契約が限界にきている。限界というか、どんなものもそうだけど、30年前につくった(日本サッカー協会)統一契約書に僕らはサインしている。全部フォーマットは同じ。それが当時は素晴らしいものだった。それが30年たって、世の中の物事も変わってるし、サッカーの流れも変わっている。インターナショナルの基準に揃えましょうというのが僕の意見です」

 内田氏から「ABCをなくすのはなんで?」と問われると、「チェイス・アンリ(シュツットガルト)とか福田師王(ボルシアMG)とか海外に直接行く選手が増えている」とし、こう説明した。

「今までABCがあった理由のひとつは、小さいクラブも大きいクラブもみんな平等に選手を取れるようにしましょう、という野球の流れが来てる。それが最初は、オリジナル10の時は良かった。でも、いまはどこがオファー出しても上限が決まっている。みんな海外に目が向いているから、ここに(日本)に行かずに、こっち(海外)に行っちゃう。(Jクラブは)誰も勝たないという状況」

【画像】吉田・長谷部・内田・川島の胸アツな4S!
 日本代表の前キャプテンは、「だったら、ビッグクラブはお金を出せるし、スモールクラブはそれ以外のところで選手を育成することを考えるようにしないと。クラブも自走できなきゃいけないし、選手自身も自立できなきゃいけない」と訴えた。

「上(のクラブ)のレべルを上げることによって、下(のクラブ)もより豊かになる。下ばっかりやってても、上が伸びて行かないと、下も変わらない」

 今後は、新人選手の獲得も海外クラブとの競争になる。その場合、670万円以下という年俸の上限があるJクラブでは太刀打ちできない。また、自由競争をしてビッグクラブが出てこなければ、リーグ全体が潤わない。会長はそんな危機感を持っているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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