【移籍マーケット最新事情】二度目の欧州移籍が噂される宇佐美貴史。ギドの高評価も長期戦となっているのはなぜ?

2015年12月31日 サッカーダイジェスト編集部

シュツットガルトの他、ブレーメン、マルセイユ、PSVが有力候補に。

天皇杯では2試合連続2ゴールと完全復調をアピール。やはりトップフォームを取り戻せば、宇佐美が稀有な才能を持つストライカーであることは明らかだ。(C) SOCCER DIGEST

 二度目の欧州移籍が噂されているガンバ大阪のFW宇佐美貴史だが、なかなか交渉が進展していない模様だ。所属するG大阪と長期契約を結んでいるため当然のことなのだが、海を渡るには違約金が発生する。その額は推定で3億5000万円にも上るものと見られており、その金額がひとつのネックになっているとの情報が出てきている。
 
 ある代理人は、このように明かしている。
「前回、バイエルンに移籍した際は、レンタルという形で、保有権を残したままの移籍。今回は二度目の海外ですし、チーム側はレンタルを認めない方針を固めているようです。完全移籍だと、まだ若くて契約が残っている宇佐美は決して安くはなく、高額になる。複数の欧州クラブから注目されている一方で、前回2年間のドイツでは目立った活躍をしていないから、スムーズに交渉が進むかといえば、決してそうではないでしょう」
 
 ブンデスリーガでは、シュツットガルトが早い段階から獲得に積極的な姿勢を見せていた。11月上旬頃からドイツ国内のメディアが、シュツットガルトが宇佐美獲得に動き出すと報道。その後、スカウト担当を務める元浦和監督のギド・ブッフバルト氏が、11月22日のG大阪対山形戦を視察に訪れている。
 
 ブッフバルト氏は、宇佐美を「最高のサッカー選手だ。あと(移籍を)決めるのは本人だ」とまで評価していた。だが、シュツットガルトへの移籍話が表面化してから2か月近くが経とうとしている今でも、正式決定には至っていない。仮に交渉が順調に進んでいれば、もう正式発表になってもおかしくはない時期だ。
 
 同じ日本代表でセレッソ大阪のMF山口蛍が、ハノーファーへの移籍が急展開で正式決定したのとは、大きな違いがある。そこに、宇佐美の移籍の難しさが見え隠れしている。
 
 シュツットガルトの他にも、これまで表面化したクラブはブレーメン、フランスのマルセイユ、そして一部報道ではチャンピオンズ・リーグにも出場しているオランダのPSVが有力候補に挙がった。
 
 このように複数の候補が報じられながらも、宇佐美本人も「僕自身は(代理人から)何も聞いていないです」と語っている。長期戦の様相になっているのだ。
 

次ページ第一子誕生、新本拠地の完成…。じっくり吟味したほうがいいという意見も。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事