「僕と22番の選手の1対1がこの試合の勝負を分ける」
UECL決勝まであと一歩及ばなかった菅原とAZ。悔しさがこみ上がる。(C)Getty Images
5月18日、AZはUEFAカンファレンスリーグ(UECL)準決勝、対ウェストハム戦を0-1で落とした。これで2戦合計1-3(0勝2敗)となり、UECL敗退が決まった。
UECLに挑んだ今季のAZの旅は7月21日、FCトゥズラ・シティ(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)との戦いから始まった。スコットランド、ポルトガル、ポーランド(対戦相手はウクライナのドネツク1)、リヒテンシュタイン、キプロス、イタリア、ベルギー、イングランドを駆け巡ること18試合。3日後にオランダ・リーグのゲームが待ち受けるなか、過酷な移動を繰り返しながら4強まで上り詰めたAZにとって、ファイナルの舞台まであと一歩。しかし、彼らの夢は予算規模10倍を誇るウェストハムの前に潰えた。
試合後、ウェストハムの家族席にAZのサポーターたちが襲いかかり、そこに両チームの選手が集まっていた頃、遠く離れたピッチの片隅でAZの右SB菅原由勢は呆然とした表情で動けずにいた。仲間に何かが起こったら駆けつけるのがAZの不文律。しかし騒動にまったく気づくことなく、菅原は座り込んだり、立ち上がって下を向いたり、天を仰いだりしていた。
「『決勝に行く』という覚悟、信念っていうものは……。グランパスでキャリアが始まり、AZでは150試合以上出ましたけれど、今日の試合に懸けるっていう想いは、キャリアの中で一番あったというか。
『身体が壊れても、勝つために頑張ろう。勝つために身体を張ろう』『本当の意味で戦わなきゃいけない』と思ってたんですけど、結果がこうやって出なかったっていうのは、なんですかね。自分が120%出しても、相手が最後にしたたかに1点を取って、危ないピンチになりそうな場面でも、しっかり身体を張って防いで勝っていった。もっと個人の力を伸ばす必要があると感じます」
UECLに挑んだ今季のAZの旅は7月21日、FCトゥズラ・シティ(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)との戦いから始まった。スコットランド、ポルトガル、ポーランド(対戦相手はウクライナのドネツク1)、リヒテンシュタイン、キプロス、イタリア、ベルギー、イングランドを駆け巡ること18試合。3日後にオランダ・リーグのゲームが待ち受けるなか、過酷な移動を繰り返しながら4強まで上り詰めたAZにとって、ファイナルの舞台まであと一歩。しかし、彼らの夢は予算規模10倍を誇るウェストハムの前に潰えた。
試合後、ウェストハムの家族席にAZのサポーターたちが襲いかかり、そこに両チームの選手が集まっていた頃、遠く離れたピッチの片隅でAZの右SB菅原由勢は呆然とした表情で動けずにいた。仲間に何かが起こったら駆けつけるのがAZの不文律。しかし騒動にまったく気づくことなく、菅原は座り込んだり、立ち上がって下を向いたり、天を仰いだりしていた。
「『決勝に行く』という覚悟、信念っていうものは……。グランパスでキャリアが始まり、AZでは150試合以上出ましたけれど、今日の試合に懸けるっていう想いは、キャリアの中で一番あったというか。
『身体が壊れても、勝つために頑張ろう。勝つために身体を張ろう』『本当の意味で戦わなきゃいけない』と思ってたんですけど、結果がこうやって出なかったっていうのは、なんですかね。自分が120%出しても、相手が最後にしたたかに1点を取って、危ないピンチになりそうな場面でも、しっかり身体を張って防いで勝っていった。もっと個人の力を伸ばす必要があると感じます」
ロンドンでの第1レグでは、ウェストハムの左サイドアタッカー、サイード・ベンラーマのドリブルに手こずった菅原だったが、この夜は粘り強く対応して突破を封じ込んだ。
「僕と22番の選手(ベンラーマ)の1対1がこの試合の勝負を分ける。自分が彼を完全に抑えることができれば、限りなく相手のチャンスは減る――というのをすごく感じ、自分自身にプレッシャーを掛けました。だから彼の特徴を映像で見られる限り見て、抑えるためにやれることはすべてやった。彼は(後半30分)途中で交代したし、個人的に見たら抑えることができたかもしれないけれど、負けたんでね。結局チームが勝てなければ意味がないと思います」
「僕と22番の選手(ベンラーマ)の1対1がこの試合の勝負を分ける。自分が彼を完全に抑えることができれば、限りなく相手のチャンスは減る――というのをすごく感じ、自分自身にプレッシャーを掛けました。だから彼の特徴を映像で見られる限り見て、抑えるためにやれることはすべてやった。彼は(後半30分)途中で交代したし、個人的に見たら抑えることができたかもしれないけれど、負けたんでね。結局チームが勝てなければ意味がないと思います」