「衝撃を受けた」ソシエダの大エースが“ライバル”久保建英を語る!自身の出番が減っても「タケが素晴らしいのは明らか」【現地発】

2023年05月19日 ミケル・レカルデ

「超がつくほど前向きで、いつも驚かされている」

自身が獲得したPKを決めたオジャルサバル(10番)と喜びを分かち合う久保。(C)Getty Images

 ミケル・オジャルサバルは、レアル・ソシエダが誇る大エースだ。週末、ギプスコア(ソシエダのある県)の公園を歩けば、必ずといっていいほど、彼の名前がプリントされた10番のユニホームを着た子供たちを目にする。

 そのオジャルサバルにノティシアス・デ・ギプスコアは独占インタビューを敢行した。どんな質問にもざっくばらんに答えてくれたが、 何度かあった語気を強めた場面の一つがタケ・クボ(久保建英)に話題を向けた時だった。

「これくらい活躍できると予想していた。これまで在籍したチームでは、運に恵まれない部分もあった。センスの高さは一目瞭然だった。タケが必要としていたのは、継続した出場機会であり、プレースタイルがマッチしたチームであり、信頼を寄せてくれる監督だった。

 とくにプレースタイルの面で、これまで在籍したチームは相性が良いとは言えなかった。強いて言えば、向いていたのはビジャレアルくらいだろう。むしろ衝撃を受けたのは、彼のキャラクターだ。超がつくほど前向きで、いつも驚かされている」

【動画】「手も足も出ない」久保が"じわじわドリブル"からPK奪取→オジャルサバルが決める
 タケの物怖じしない自然体ぶりはスペイン人ファンの間でもお馴染みとなったが、オジャルサバルもすっかりその人柄に魅了されているようだ。

「メディアの前で話すあの感じのままだよ。それを僕らは日々、ドレッシングルームで体験している。遠征ともなれば一緒に過ごす時間も増えるけど、そんな時こそ、タケの本領発揮さ。本当におしゃべりだ」

 タケの活躍の煽りを受け、ベンチを温める機会が増えているにも関わらず、オジャルサバルはその仕事ぶりを称える。

「良いプレーを見せている。この調子で活躍してほしい。もちろん僕だってもっとプレーしたいし、チームに貢献したい。でも誰を起用するか決めるのは監督だ。重要なのは、25人が毎日しのぎを削り合うことで、そうした競争意識の高まりがチームを支えている。タケが素晴らしいシーズンを送っていることは明らかで、僕たち全員がその恩恵を受けている」

 オジャルサバルが約9か月間に及ぶリハビリを経て、復帰したのは昨年末のオサスナ戦だった。もっともまだ本調子とは言えず、本人はその感覚を「秒ではなく、ミリ秒の差」と表現する。

 今回のインタビューで明らかになったこと、それはラ・レアルの生けるレジェンドも、タケが実力で不動のレギュラーの座を勝ち取ったことを認めていることだ。

取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸

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