【クラブW杯】サンフレッチェ広島が広州恒大を攻略するための「3大ポイント」

2015年12月19日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

超絶ドリブラーのロビーニョが休養十分で出てくる可能性も。

ブラジル・カルテットで今大会もっとも活躍しているのが、ボランチのパウリ―ニョだ。守備はもちろん、攻撃にも顔を出して変化を付ける。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

▼ポイント1:脅威のブラジル・カルテットを止められるか。
 
 広州恒大の最大の武器が、獲得に約100億円をつぎ込んだとも言われるブラジル・カルテットだ。
 
 広州恒大はクラブワールドカップ準決勝のバルセロナ戦で、前半に3度の決定機を作っている。そのチャンスはいずれも、ブラジル人が絡んだものだった。背番号8のパウリーニョがボールを持つとカウンターが発動。この日は2トップ気味に前線に並んだ、元ブラジル代表のエウケソンとR・グラールが、連動してバルサ・ゴールに襲い掛かった。
 
 とりわけ、Jリーグ勢がACLで何度も痛い目に遭ってきた、エウケソンの"パンチ力"は、バルサ相手にも通用していた。41分にはピケに競り勝って決定的なヘディングシュート。このGKブラーボのビッグセーブに阻まれた一撃が決まっていれば、試合の流れも変わっていたかもしれなかった。
 
 決して大柄ではないが、ゴール前での嗅覚は鋭い。しかも9番にマークが集中すると、前線で自由に動いている11番のR・グラールが隙を突いてゴール前に飛び出してくる。厄介なコンビだ。
 
 加えて、準々決勝のクラブ・アメリカ戦に先発した超絶ドリブラーのロビーニョが、バルサ戦は出場しなかった。休養十分となれば、このドリブラーに対する警戒も怠れない。
 
広島は守備陣のリーダーであり、Jリーグ、チャンピオンシップ、そして今回のクラブワールドカップと全試合フル出場していたリベロの千葉が出場停止になる。「個(1対1)」のバトルに持ち込まれれば苦戦は必至。代わって入るリベロとストッパー陣で、組織的な包囲網を築きたい。

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