好調・浦和レッズユースがプリンス関東で首位快走!“豪華なコーチ陣”に支えられてプレミア昇格へ突き進む

2023年05月07日 河野 正

開幕から5戦無敗の好スタート

3年ぶりのプレミア復帰に意気上がる浦和レッズユース。写真:河野正

 高円宮杯JFA U-18プリンスリーグ関東1部は5月6日、各地で第5節の3試合が行なわれ、浦和レッズユースはヴァンフォーレ甲府U-18と0-0で引き分け、開幕から5試合無敗で勝点を13に伸ばして首位を守った。

 気温31度。強風とともに強い日差しが照りつけるなか、午後1時半にキックオフ。浦和は立ち上がりから甲府に押し込まれる展開が続き、マイボールにしてもつなぎのパスでミスが目立ったほか、横パスと後方へのパスが多くて肝心の鋭いくさびを打ち込む回数が極端に少なかった。

 昨季からの経験者、右SB瀬山航生(3年)の良質の右クロスをFW会田光希(2年)がヘッドで合わせたシュートが唯一の決定機で、前半は昨季のプリンスリーグ関東2部を制し、1部に昇格したばかりの甲府に主導権を握られた。

 萩村滋則新監督は、「この暑さなので前半は0-0でもいいかな、という思いが選手にはあったのかもしれない。それにしてもイラっとするほど走れなかったですね」と苦笑いを浮かべた。

 46歳の同監督は東京ヴェルディの育成年代を長らく指導し、2019年から浦和ユースのコーチとなり今季から指揮を執っている。

 後半に入っても大勢は変わらず、浦和のビッグチャンスは1度きり。11分、前節までに5得点している1トップの清水星竜(3年)が敵ボールを奪ってトップ下の河原木響(3年)にパス。豪快な一撃を放ったものの、GKの正面を突いてしまい得点できなかった。

 その一方で、甲府に打たれた7本のシュートのうち決定打が4度あったが、前節までの4試合で3試合を無失点に封じてきた守備陣が踏ん張った。CB植竹優太(3年)が、前半6分の強シュートに素早く身体を預けてブロックすれば、GK吉澤匠真(2年)は後半31分の絶体絶命の一撃を横っ跳びで防御した。
 
 今季から育成年代を統括する内舘秀樹アカデミーダイレクターは、ここまで好調な要因について「青柳と植竹のセンターバックを中心に守備が安定しているのが大きいですね。みんな生き生きとやれています」と説明した。

 試合は0-0で終了し開幕からの連勝は4で止まったが、無失点試合も4に伸ばした。

 萩村監督は「しっくりいかない勝点1ではありますが、これで次節の帝京高戦に向けて引き締まると思う。暑さなど(の条件)によって、うまく試合を運べないのが高校生。今日の試合を経験した選手が何を感じ、何を変えられるかが重要なんです。戦況や局面に柔軟に対応できるチームづくりをしていきたい」と述べた。

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