【クラブW杯プレビュー】準決勝・バルセロナ-広州恒大|万全の状態のバルセロナに広州がどれだけ粘れるか

2015年12月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

欧州王者に油断なし。ネイマールは欠場が濃厚か。

来日から別メニュー調整が続くネイマール。広州恒大戦は欠場が濃厚だ。 (C) (C) REUTERS/AFLO

 優勝の筆頭候補に挙げられる欧州王者のバルセロナが、満を持して登場する。クラブワールドカップに出場するのは2011年大会以来4年ぶり。2006年、2009年、2011年に次いで4度目のファイナル進出をめざし、12月17日、横浜でアジア代表の広州恒大(中国)と対戦する。
 
 12月12日に国内リーグ(デポルティボ戦)を戦い、日本時間の14日午前8時過ぎに成田空港に到着。長旅による疲労は、もちろんあるだろう。ただし選手の質、チームの完成度から考えれば、クラブ・アメリカ(メキシコ)に逆転勝利を飾り勢いに乗るアジア王者が相手でも、彼らの敗戦を予想するのは難しい。
 
 唯一の不安材料は、左内転筋に故障を抱えるネイマールのコンディションだ。ただ、仮にこのブラジル代表FWが欠場しても、イニエスタやブスケッツを中心としたポゼッション重視のフットボールで中盤を支配し、メッシ、スアレスらが広州ゴールに襲いかかるという展開が、90分の大半で繰り返されるはずだ。
 
「広州恒大との準決勝に向けて、僕らのモチベーションは高いよ」。来日直後の練習を終えてこう語ったのは、第3キャプテンのブスケッツ。また、4年前の準決勝(アル・サード戦)で2ゴールを挙げたアドリアーノも、「スコラーリは多くのタイトルを勝ち獲ってきた偉大な監督。ロビーニョも危険な選手だ」と、同胞も多い対戦相手に対して警戒心を強めているように、チーム内に「油断」の2文字は存在しない。
 
 気になるポイントは、ネイマールが欠場時、左のFWにだれを起用するか。来日直前に実施されたデポルティボ戦では、ムニルとサンドロが代役を務めたが、両者とも指揮官の期待に応えたとは言い難かった。それでもこの若きFWの起用に踏み切るのか、あるいは"エル・クラシコ"(レアル・マドリー戦)でメッシの代役を見事にこなしたS・ロベルトを試すのか。L・エンリケ監督がいかなる決断を下すか、注目される。
 
文:竹田忍(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
 

次ページ粘り強く耐え凌ぎ、少ないチャンスをモノにするしかない。

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