【EURO2016出場国】“死のグループ”で衝撃を与えるか!? アイルランドの伝統的な結束力とハートの強さ。

2015年12月16日 シニード・ファレル

旋風を巻き起こしても不思議はない不気味さが。

今予選でプレーオフに回ったアイルランドは、難敵ボスニア・ヘルツェゴビナに2試合トータル3-1で完勝。2大会連続で本大会行きを決めた。 (C)Getty Images

 組み込まれたのは、EURO2016のいわば"死のグループ"だ。ベルギーとイタリア、さらにズラタン・イブラヒモビッチ擁するスウェーデンが相手となるE組で、アイルランドはどこまで戦えるか――。
 
 タレント力は、たしかに見劣りが否めない。しかし、予想外の旋風を巻き起こしても不思議はない不気味さが、この国にはある。
 
 北アイルランドの英雄、マーティン・オニールが2013年11月から指揮を執るチームは、前政権下で基本だった4-4-2から徐々に4-2-3-1へとシステムを以降。堅実なサッカーを着実に進化させてきた。
 
 来年、フランスの地で目にするのは、より完成に近づいたこのフォーメーションとなるはずだ。
 
 前述したように、正直なところ現在のスカッドは心許ない。絶対的なエースや真のワールドクラスと呼べる選手は不在だ。
 
 ロビー・キーン(LAギャラクシー)やジョン・オシェイ(サンダーランド)、シェイ・ギブン(ストーク)といったベテラン陣の経験は貴重ながら、彼らに往時のエネルギッシュさはなく、大きな違いを生み出せるクオリティーは持ち合わせていないのが実情である。
 

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