【JリーグCS~平畠啓史の視点】遠藤保仁、サンフレ劇場は関係各所から表彰されるべき!

2015年12月08日 サッカーダイジェスト編集部

遠藤のひと言が多くのガンバファンに“埼玉行き”を促した。

リーグ最終節後の遠藤の決意のひと言が、G大阪サポーターを埼玉へと駆り立てた。その功績は大きいと平畠氏。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 今季のJ1リーグは、最終節を迎えた時点で広島にも浦和にも年間1位の可能性があり、FC東京かもしくはガンバ大阪に年間3位、チャンピオンシップ(以下CS)準決勝進出の可能性があった。ということは、この時点で、CSの対戦そして会場も決まっていないことになる。
 
「浦和レッズ、ぶっ叩きます!」
 
 FC東京が引き分け、ガンバ大阪が勝利し、ガンバ大阪が年間順位3位でCS進出を決定した後、万博でのホーム最終戦セレモニーで、キャプテンの遠藤保仁は高らかにそう宣言した。湧き上がるような歓声と鳴りやまぬ拍手がスタジアムを包む。
 
「浦和さんは強いですけど、僕たちも精いっぱい頑張ります」のような表向きリスペクトしていますし、波風立たないでしょ的発言ではないところがさすがの遠藤保仁。プロであり、エンターテインメントの世界。もっと、こういうおもしろさがあっていいと思う。
 
 そして、この発言の影響の大きさを感じたのが、準決勝が行なわれた埼玉スタジアムでのこと。試合前にサポーターの話を聞くと、あの遠藤の発言を聞いて、埼玉スタジアムに行くことを決めた人が少なくなかったのだ。
 
 鉄道会社、航空会社の関係各所から表彰されてもいいくらいだ。90分間ゲームを動かし続ける男は、試合以外の部分でも人の心と身体を動かしている。
 
 

次ページサンフレ劇場は広島が抱える慢性的な問題を緩和させる一助に。

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