【ワールドサッカーコメント集】昇格組にホームで陥落…。苦境の続くモウリーニョがついに漏らした本音

2015年12月07日 内藤秀明

現地記者もモウリーニョを辛辣批判。

昨シーズンまで半ば要塞と化していたスタンフォード・ブリッジで4敗目を喫したチェルシー。これまで強気な態度を見せてきたモウリーニョからも本音が…。 (C) Getty Images

 12月6日、7日に、プレミアリーグ第15節が行なわれた。ここまで14位の下位に沈み、低調なシーズンを送っているチェルシーは、昇格組のボーンマスとホームで対戦。優勢に試合を進めながらも82分の痛恨の失点で0-1と敗れた。
 
 昨シーズンまでジョゼ・モウリーニョ政権下でのチェルシーが、スタンフォード・ブリッジで負けたのは5回だけ。それが今シーズンはすでに4回も落としている。
 
 今回はまず、敗戦直後のモウリーニョの苦渋のコメントを紹介しよう。
 
――◆――◆――
 
ジョゼ・モウリーニョ(チェルシー監督)
「チェルシーが残留争いに巻き込まれることはない。これから何試合か勝てば、降格圏からは離れられる。今の一番の問題は、4位以内(CL出場圏内)という目標を達成することが難しくなってきたことだ。
 我々は団結しているし、そこに疑いはない。だけど、何人かの選手は継続的な良いパフォーマンスを披露できていないね。改善したかと思えば、次の日には、元通りになってしまっている。結果を残すために必要な継続性が全く保たれていない。その何人かの選手が原因でね」
 
 このポルトガル人指揮官は基本的に、チームや選手が低調な時には、その原因の矛先を主にジャッジに向けてきた。そのモウリーニョが、名指しこそしなかったが、何人かの選手に対して「継続性がない」と批判したのだ。
 
 降格圏まで2ポイント差の14位に沈む現況では、自分たちの非を認めざるをえないと感じ、思わず本音が漏れてしまったのかもしれない。
 
 ちなみに、英ブックメーカー『スカイベット』の「次に解任される監督は誰か?」の一番人気はモウリーニョではなく、プレミアリーグで15位に沈んでいるスウォンジーの監督、ガリー・モンクの1.3倍。モウリーニョは次点の4.5倍である。よって、モウリーニョのクビに関して、とりわけ差し迫っているわけではないというのが、大方の見方だろう。
 
 しかし、モウリーニョの去就に対して英紙『テレグラフ』のジェイソン・バート記者は、チェルシーの現状とともに辛辣な分析をしている。
 
ジェイソン・バート(テレグラフ紙記者)
「(12月9日のCL)ポルト戦をモウリーニョに任せるか? それはまだ会議中ってところだね。ボーンマス戦をロマン・アブラモビッチ(オーナー)が観戦していたのは、モウリーニョにとって不利に働くよ。このボーンマス戦を見たオーナーが、ポルトにモウリーニョで『託せる』思えるだろうか。僕はそうは思えないね」
 
 

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