【移籍専門記者コラム】契約満了間近のラベッシ。ユーベは「待ち」の状態、バルサ行きは裏付けがない

2015年12月07日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

年俸400ユーロの3年契約という要求が大きなネックに。

今シーズンのパリSGではバックアッパーに甘んじるラベッシ。早ければ来年1月、遅くとも契約が切れる6月の退団はほぼ間違いない。(C)Getty Images

 今シーズン限りでPSG(パリ・サンジェルマン)との契約が満了するエセキエル・ラベッシ。このアルゼンチン代表アタッカーは、来シーズンいったいどこに行くのか。あるいは1月にも移籍するのか。注目が集まるところだ。
 
 ユベントスはかなり前から動いており、代理人(アレハンドロ・マッツォーニとピエルパオロ・トリウルツィ)と何度も話し合いの場を持っている。
 
 しかし、要求が年俸400万ユーロ(約5億6000万円)かそれ以上の3年契約と強気で、交渉は進んでいない。ラベッシ側の言い分は明快だ。(来夏になれば)移籍金はゼロなのだから、その分だけ年俸を上げて、代理人への手数料も弾んでほしい――。
 
 ユーベのジュゼッペ・マロッタGDとファビオ・パラティチSDはその言い分を聞いた上で逆提案を出し、ラベッシ側の対応を待つ姿勢に入っている。来年5月で31歳を迎えるアタッカーにそれだけの金額(とりわけ年俸)を保証するのは、クラブのフィロソフィーに合わないという側面もあるのだろう。
 
 インテルは昨年1月に獲得に動いたが、やはり年俸要求額の高さに難色を示して引っ込んでしまった。ラベッシ自身は古巣ナポリに戻るのにもやぶさかではないが、ナポリは"温め直したスープ"には興味がないという姿勢をはっきりと打ち出している。逆にアメリカのMLSからのアプローチは絶えない状況だ。

次ページメッシと仲が良い。しかしそれ以上でもそれ以下でもない。

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