ベレーザがホームで久々の凱歌。公式戦11試合無敗の好調ぶり「やるべきサッカーのなかで変化している。すごく楽しい」【WEリーグ】

2023年04月03日 西森彰

前半だけで3点をリード

チーム2点目を挙げた植木。藤野や田中らとともに、なでしこJでの活躍にも期待が高まる。写真:西森彰

[WEリーグ13節]ベレーザ 3-2 大宮V/4月2日/味の素フィールド西が丘

 日本女子代表の欧州遠征が実施される時期を含め、WEリーグは中断期間に入る。その休み前の第13節の5試合が4月1日・2日に行なわれ、3位の日テレ・東京ヴェルディベレーザはホームで4位の大宮アルディージャVENTUSを迎え撃った。

 今季は序盤戦で躓いたベレーザだが、リーグで6戦、皇后杯の4戦を加えると直近の10戦で負けがない。

 皇后杯優勝の余勢のみで走っているわけではなく、むしろ台所事情は厳しい。今節の大宮V戦では、第10節、先週の第12節に続いて、ウインターブレイク中に開かれた新入団選手発表記者会見に出席した木﨑あおい(左SBで先発)、土方麻椰、柏村菜那、氏原里穂菜(以上3人はベンチスタート)の全員が、登録メンバーに入っていた。

 こうしたなかで、前からの守備が今季の特長となっている大宮Vを、どう攻略するのか。竹本一彦監督は、本職は左の松永未夢を右サイドで先発させた。「左サイドでは北村菜々美が好調で、今まで積み重ねてきた実績もある」(竹本監督)。確実な左を活かしつつ、右は松永の可能性に賭けた。
 
 21分、中央でボールを受けた藤野あおばがゆったりとしたドリブルから、相手が寄せてくる前に右足を振りぬく。これがゴール左隅に吸い込まれ、ベレーザの時間が始まった。

 36分には、右のスペースでボールを受けた松永が、水を得た魚のように得意のドリブルで持ち上がる。入れ替わって大外に出ていた藤野が、松永からのボールを折り返すと、そこに飛び込んだ植木理子が2点目を奪った。

 勢いに乗るベレーザは、前半だけでシュート12本と、攻めたてた。前半のアディショナルタイムには、右のCKから3点目が生まれる。

「キッカーが、ものすごく良いボールをくれますし、自分の高さが武器になるし、得点はずっと狙っていた」と、この日が誕生日の西川彩華。植木が競った後のこぼれ球を押し込んだバースデーゴールを、西川自身は「ちょっとカッコ悪いシュートだった」。

【動画】ベレーザが3-2勝利!大宮V戦ハイライト

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