黒田剛監督が町田にもたらした“変化”とは? GKポープ・ウィリアムが感じた新しい風「人間の本質を見ている監督なので…」

2023年04月03日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「選手が取り組みの部分で変わった」

黒田監督率いる町田は、クラブ新記録となる6連勝を飾った。写真:鈴木颯太朗

[J2第7節] 町田1-0藤枝/4月2日/町田GIONスタジアム

 今季から黒田剛監督が就任し、新体制で新たな船出となったFC町田ゼルビアは、開幕戦こそドローだったものの、その後は5連勝。勢いそのままに、J2第7節の藤枝MYFC戦でも1-0の勝利を収め、クラブ新記録となる6連勝を飾った。

 青森山田高を全国屈指の強豪校へと育て上げた高校サッカー界の名将は、プロの舞台でもその手腕を遺憾なく発揮している。

 押し込まれる展開が続いた藤枝戦で好セーブを連発し、無失点に抑えたGKポープ・ウィリアムは、黒田監督がチームにもたらした変化について、こう語った。

「サッカーに120パーセント注ぐのがプロだからと、全員がそういうのは生活から意識してやってくれというのは言われています。より人間の本質、基礎の部分を見ている監督なので、選手が取り組みの部分で変わったことも多くあります」
 
 藤枝戦の前日練習で行なった紅白戦でも学びがあった。一方のチームが簡単にミドルシュートを決められてしまった際に、指揮官から「もう一回引き締めろ」との声かけがあったのだという。

「紅白戦をやって、少しやられてしまった場面があったんですけど、そのなかで黒田さんからはもう一回引き締めろという声があって、ミーティングでもあって、より選手が引き締まる良いきっかけになりました。監督はしっかりそういうのを見逃さない。改めて、そういう当たり前のことを徹底するのを忘れないなど、学びは多いですし、勉強になります。これだけ徹底するとこれだけ変化が出るんだと感じています」

 また、開幕前のキャンプから「監督の言葉選びには正直、驚いた」と明かす。

「ミーティングが長かったりもするんですけど、そういうなかでも、やっぱり話し方が上手なので、理解しやすいんです。人としてのベースの部分を改めて、プロに入ってから見直されるのも初めてだったので、それは本当に新鮮でした」

 ポープ・ウィリアムは「チーム全体にポジティブで良い風が吹いている」と実感。選手からの信頼も厚い監督の下、町田はどこまで勝星を積み上げられるか。"黒田ゼルビア"の躍進に今後も注目だ。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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