アクロバティックな逆転ボレー弾のレッズ明本考浩。キャプテン酒井宏樹が称賛したプレーは?「ゴールに目が行きがちだけど…」

2023年03月20日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「ほとんどのところで止めて」

新潟戦で攻守にハイレベルなプレーを披露した明本。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第5節]浦和2-1新潟/3月18日/浦和駒場スタジアム

 浦和レッズは、ホームでアルビレックス新潟に2-1で逆転勝利を収めた。10分に先制を許したが、35分に酒井宏樹のゴールで追いつくと、前半のラストプレーで明本考浩が逆転弾を決めた。

 1-1で迎えた45+2分、岩尾憲の右CKを新潟DF舞行龍ジェームズに弾かれたボールに、明本が反応。浮き球にタイミングを合わせると、左足のジャンピングボレーでゴールに突き刺した。

 試合後、取材に応じた明本は、値千金のゴールシーンをこう振り返った。

「(ボールが)こぼれてくるのは分かっていたし、うまく合わせられたのが良かったなと思う。落下地点(の予測)は自分の得意分野だと思っているし、うまく合わせられた」

 アクロバティックなシュートは「勢いもあったし、勝手に身体が動いた、本能という感じ」。その高い身体能力は、「親に感謝して」と笑顔を見せた。

 明本にとって、J1での得点は2021年8月以来だった。「去年も決められていなくて、今年は決めるという意気込みのあったシーズンなので、早く決められて良かった」と喜んだ。
 
 逆転勝利のヒーローとなり、試合後にファン・サポーターからチャントで称えられた。「本当に幸せな瞬間でしたし、もっと味わいたいと思った」と語ったが、もちろんサイドバックとしての"本分"を軽視しているわけではない。さらなる得点への意欲を問われると、笑顔で「狙える時は」と答えつつ、こう続けた。

「まずはチームが勝つこと、サイドバックとして守備の部分を求められる。『0』をディフェンスラインとしては、こだわっていきたい」

 この試合では、対人守備やパスカットなど、身体を張った守備も際立っていた。

 キャプテンの酒井も、その好守に言及。「今日に関してはアキ(明本)と僕。特にアキのパフォーマンスがすごく良かった、守備の部分で。ゴールに目が行きがちだけど、ほとんどのところで止めて。サイドを上手く防げた」と称えた。

 昨シーズンまで、持ち前のポリバレント性から、センターフォワードや右サイドなど、さまざまなポジションで起用されてきた明本。新指揮官のマチェイ・スコルジャ監督の下では、左サイドバックか左サイドハーフでフル出場を果たしている。

 エネルギッシュにピッチを駆け回る明本の、攻守に渡る活躍に今後も注目だ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

【PHOTO】浦和の出場15選手&監督の採点・寸評。強烈な同点弾など好守で大活躍の酒井。岩尾はピンチを未然に阻止

【動画】「ダイレクトボレーで逆転」明本考浩が豪快に叩き込んだ決勝弾をチェック!

【PHOTO】雨の駒場で声援を送り続けた浦和レッズサポーター!

次ページ【動画】「ダイレクトボレーで逆転」明本考浩が豪快に叩き込んだ決勝弾をチェック!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事