【セルジオ越後】新生日本代表は真面目に強化しようとしているね。でも、森保監督が“2050年の目標”に言及したのは謎だ

2023年03月15日 サッカーダイジェスト編集部

吉田や長友らベテラン勢の落選は、年齢を考えれば当然考えられること

W杯ではジョーカー的な起用だった三笘。先発起用はあるか。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 3月シリーズのキリンチャレンジカップに臨む日本代表のメンバー26人が発表された。
 
 ワールドベースボールクラシック(WBC)が開催されているなかで、サッカーも有名な選手を呼んで興行的な試合をしてしまうのではないかと心配していたけど、カタール・ワールドカップメンバーの吉田や南野、長友らを外した。その代わりに角田や半田ら若手を初選出し、真面目に強化をしようとしている姿勢が見えて、良いんじゃないかな。
 
 吉田や長友らベテラン勢の落選は、カナダ・メキシコ・アメリカの3か国で共同開催される2026年ワールドカップ時の年齢を考えれば、当然考えられることだ。それに、過去を振り返れば本田や俊輔らもそうだったように、時代の流れとしても不思議ではない。
 
 スコットランドリーグで20ゴールを挙げ、セルティックのリーグカップ連覇に大きく貢献した古橋が選出されるかも注目のひとつだった。しかし、古橋ではなく同じ俊足タイプの前田が選ばれたのは、戦術的に"守れる"選手を選んだんじゃないかな。逆にJリーグで活躍している西村らにもチャンスを与えたことで、国内での競争力が高まることに期待したいね。
 
 森保監督の会見で気になったのは、JFAが掲げている目標の「2050年までにワールドカップ優勝」に触れたことだ。もちろん次のワールドカップでベスト16を越えるという目標を口にしていたし、それが2050年に向けての積み上げになるのも理解はできる。
 
 ただ、25年以上も先の話。そもそも、いつ監督交代になるか分からないし、その時には森保監督だけでなく、多くのコーチやスタッフ陣がいないはずだから、もしその目標が達成できなかった時、誰が責任を取るの? 
 
 今回選ばれたメンバーも2050年には現役を退いているし、アジアカップで優勝する、あるいは達成できなかったワールドカップでベスト8進出といった近い目標で十分だよ。もし外国人監督だったら、「2050年に向けて」とは言わないだろうね。
 
 いずれにしても、これから新しい日本代表がスタートする。カタール・ワールドカップでは全員で守ってカウンターのサッカーでドイツやスペインを破り、ジャイアントキリングを起こした。しかし、グループステージでは5バックで守備を固めるコスタリカを相手に攻めきれず敗戦。ボールを保持するなかでの攻撃に課題が残った。
 
 それを踏まえ、今回はウルグアイとコロンビアに対して、どのような戦いを見せてくれるか。カタール大会ではジョーカー的な役割だった三笘を先発で使うのか、ワールドカップで選ばれなかった選手がどう融合するのかも見どころだろう。
 
 WBCに刺激されたのか、ワールドカップ効果なのかは分からないけど、どちらの試合もチケットは完売のようだから、この新しい船出にふさわしい試合を披露して結果を残し、日本サッカーを盛り上げてもらいたいね。
 
【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、77歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。
 
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