「クボ効果からイ・ガンイン効果へ」マジョルカ、アジア戦略で成功も…キックオフ時間はリーグに不満「耐えるのが難しい」

2023年03月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

多くの試合がスペイン時間14時キックオフ

昨季はR・マドリーからのレンタルで再びマジョルカでプレーした久保。日本の至宝の加入効果は計り知れない。(C)Getty Images

 アジア戦略には、賛否両論があるようだ。

 スペイン2部から1部に復帰し、2年目を迎えたマジョルカは、元日本代表監督のハビエル・アギーレが指揮を執り、韓国の至宝イ・ガンインが在籍。昨シーズンまでは久保建英もプレーしていたほか、家長昭博や大久保嘉人氏も海外初挑戦の際に赤いユニホームに袖を通した。
 
 そんな日本でもお馴染みのクラブは、アジアとの時差を意識し、多くをデーゲームで消化。『AS』はこの点に着目し、「クボ効果からイ・ガンイン効果へ。マジョルカはアジアのタイムテーブルを受け入れ、32.14%の試合を午後2時(日本時間では同10時)に行なっている」と題した記事で、こう説明している。

「2時はアジアではプライムタイム枠である。タケフサ・クボが在籍していた2019年、日本で最も視聴されたスペイン1部の10試合のうち、8試合がマジョルカのものだった。驚くべきことに19-20シーズンに最もフォローされた試合は、マジョルカ対ビジャレアルだ。同シーズンのクラシコ2試合を上回っている。

 昨シーズンは、久保とイ・ガンインが共闘したため、再びスペインのファンから物議を醸す時間帯に多くの試合をこなした。日本や韓国にはおあつらえ向きで、マジョルカはこれらの市場で戦略的に活動しているので、商業面でマイナスにならない。彼らはこの時間帯で成功を収めているのだ。テレビ局にとっても好都合であり続ける」
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 一方で、「国内では物議を醸した」事実があるように、選手や現地のファンを置き去りにした時間設定には少なからず不満が出ているという。同紙は「マジョルカは正式にラ・リーガに苦情を申し立てた」として、ビジネス担当CEOアルフォンソ・ディアス氏の発言も伝えている。

「クラブは常に、イベントに関わる全ての人々の健康が保証されるように努めているが、日曜日はそうした状況にはなかった。気温は本当に高く、耐えるのが難しい状況だった。私たちはクラブとして、常にファンの存在を考えている。何度かラ・リーガに試合時間の変更を求めたが、融通が利かなかった」

 久保と再会する3月12日のレアル・ソシエダ戦をはじめ、マジョルカの今後4試合のうち3試合が、現地時間14時あるいは13時キックオフだ。この季節であればまだましかもしれないが、夏場のデーゲームは大きな負担となることは間違いない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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