【インタビュー】ジェイミー・ヴァーディー――大記録への熱き想いと波乱万丈のキャリアを語る

2015年11月27日 ジェームズ・シャープ

「ボールに触れればネットが揺れるような感覚だ」

ニューカッスルのDFを翻弄し、鋭いシュートでニアサイドを打ち抜いた10試合連続弾は、奇しくも記録保持者のファン・ニステルローイが達成したときと同じセント・ジェームズ・パークで生まれた。 (C) Getty Images

 11月21日のプレミアリーグ13節ニューカッスル戦で3-1と快勝し、単独首位に躍り出たレスター。
 
 メガクラブが鎬を削るプレミアリーグの上位戦線で、誰も予想しえなかった伏兵の快進撃をゴールラッシュで支えているのが、"時のひと"ジェイミー・ヴァーディーだ。
 
 波乱万丈のキャリアを歩んできた叩き上げが、ファン、自身のキャリア、そしてチームについて熱く語った。
 
――◆――◆――
 
――早速だけど、君はいままさに「時のひと」となっているね。ルート・ファン・ニステルローイの持つ記録の更新まで、あと1試合だ。このあと一歩という現状を、どう感じているのかな?(※11月21日のニューカッスル戦でプレミアリーグ記録に並ぶ10試合連続ゴールを決めた)
 
「光栄のひと言だ。開幕から本当に絶好調で、それを証明する数字だと思う。今後もこの状態をキープして、新記録を叩き出せたら最高だな。
 
 まあそうはいっても、何点取りたいとか目標があるわけじゃないし、ピッチの上の俺は単純にゴールを目指しているだけなんだ。昨シーズンより上の数字にたどり着きたいとは思っていたけど、もうすでに2倍を超えるゴール数(昨シーズンは5得点で現在は12得点)だよ。出来すぎと言ってもいい」
 
――フットボール界は君の話題で持ちきりだ。
 
「みんなが俺のことを話しているし、あのガリー・リネカーと比較されたりな(苦笑)。それだけでも、自分がいいコンディションなんだなって実感できるよ。
 
 でもこれで有頂天になってちゃダメだし、つづけることが肝心。一度そのレベルに達したからといって維持できなきゃ、そこで終わりだよ。重要なのは俺のゴールじゃなく、レスター・シティというクラブの勝利。チームが勝点を重ねて上位に食い込む、それこそが達成すべき目標だ」
 
――君のゴール前での勝負強さは素晴らしい。決定力の秘密はどこに?
 
「レスターでは対戦相手の守備戦術やディフェンダーの特徴がまとめられた映像を渡されるんだ。それをiPad上で見て、どうやって攻略すべきかを研究している。
 
 もちろん俺自身のプレーもよく見返すし、どこを改善すべきかをつねに考えているよ。練習中はイメージ通りのプレーができるまでとことんやりつづける。だって実際の試合で実践できなきゃ意味がないからね。納得がいくまでやる。あえて挙げるなら、それが秘密かな」
 
 

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