【プレミア現地コラム】リバプールは“フォース”と共にある。クロップ監督が手がける「新作」の完成が待ち遠しい

2015年11月26日 山中忍

マンチェスター・C戦ではっきりと窺えた「クロップ色」。

前線から積極的なプレッシングで相手の自由を奪い、素早く攻撃に繋ぐクロップ監督のスタイルが、早くも浸透しつつある。 (C)Getty Images

 リバプールは"フォース"と共にある。
 
 12月の『スターウォーズ』新作公開を待ち侘びる世間のムードに便乗すれば、11月21日のプレミアリーグ13節、マンチェスター・シティ戦の勝者は、そう表現できる。
 
 4-1の大勝に導いたエネルギーの源は、9節から指揮を執るユルゲン・クロップだ。ブレンダン・ロジャース前体制末期、ボール支配率の高さに脅威度がともなわなくなっていたチームのパスには、相手ゴールを目指す目的意識が感じられるようになった。
 
 カウンターもスピードアップ。そして、一連の変化のベースには、前線からの果敢なプレッシングという「クロップ色」がはっきり窺えた。
 
 敵のオウンゴールによる先制点のきっかけは、フィリッペ・コウチーニョのボール奪取。積極的に守備をこなすタイプではなかったプレーメーカーは、フィードを受けた相手の右サイドバック、バカリ・サーニャに一気に走り寄ったのだ。
 
 そのプレーを含め、ロベルト・フィルミーノとのコンビで3得点に絡んだコウチーニョは、攻守両面で前線のリーダーと化している。
 

次ページ70分以降はスターリングへのブーイングが止んでいた。

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