「うまく引っかかってくれた」オランダで奮闘する斉藤光毅が今季2点目の決勝弾!数字が付いてこないなか、「少し気が楽になった」指揮官の言葉とは?【現地発】

2023年03月06日 中田徹

今季は2ゴール・3アシスト

エクセルシオールとのダービーで技ありのシュートを決めた斉藤。(C) Getty Images

 斉藤光毅(スパルタ)が3月5日のロッテルダムダービー、対エクセルシオール戦で決勝ゴールを決めた。

 1-1で迎えた49分、スパルタはGKオライのロングキックから手数の少ない攻撃で相手陣内に攻め込み、MFフェルスフレーンのパスを受けた斉藤がマークを抜ききらずにシュート。しかも、ドリブルを始めようとしたタッチの流れでシュートを放ち、キックモーションはなし。予備動作ゼロのシュートに、相手GKは完全に意表を突かれ、まったく反応することができなかった。まさに技あり。

「(相手GK、DF)がうまく引っかかってくれました」(斉藤)

 左ウイングを務めた斉藤は、キックオフからドリブル、コンビネーション、クロスでサイドを制圧。前節、味方に退場者が出た直後の51分に代えられてしまった鬱憤を晴らすようなプレーを見せた。

【動画】「引っかかってくれた」意表を突くシュートを流し込んだ斉藤光毅の技あり決勝弾
 しかし18分、トラップして切り返そうとしたとき、左足首をひねってから動きが鈍った。そこをなんとか乗り切りって後半の復調につなげた。結局、スパルタは4-1で快勝し、斉藤は77分までプレーした。

「足首をひねる前までは、ノリにノッているというか、動きが良いと感じてました。しかし、足首を捻ってから落ちた感覚がします。今日は結果を残すことはできましたが、試合開始直後のいいプレーをもっと継続できたら、さらに結果を出すことができたし、チームが楽になったと思います。プレーが"乗りかかったところ"でしっかり"乗り切る"こと――そこを突き詰めたいです」

 1月24日のRKC戦でハムストリングを痛め、その後の2試合欠場したものの、今年のパフォーマンスはかなり良い。中でも1月21日のカンブール戦は裏への飛び出しから胸トラップシュートでゴールを決めるなど、好プレーを連発。2月19日のアヤックス戦ではオランダ代表MFテイラーを切り返しで翻弄してからカーブをかけてシュート。「決まったと思いました」と本人の手応えは十分だったが、相手にかすってわずかに枠を外れた。

 プレーは良いものの、今季の斉藤は2ゴール・3アシストと数字は今ひとつ。「そこは自分でも気にしている部分なんです」と答えてから斉藤は続けた。

「(冬の)キャンプで(マウリス・スタイン)監督と話す機会があったんです。『なにか言いたいことはあるか?』と訊かれ、僕は『もっと結果を残さないといけないと思います』と答えました。すると『そんなに気負うことはない。結果ばかり求めると、逆に結果はついてこない。まずは自分のストロングポイントを出すこと。チームのためにやるべきことをやること。それさえしていれば私は評価するし、結果も自然とついてくる』と言われて少し気が楽になりました。僕も監督の言葉を信じます」

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