「この10年間で日本ほど成長したチームはない」元ポルトガル代表フィーゴが、カタールW杯の森保Jを高評価。「もっと好きになった」【インタビュー後編】

2023年03月31日 リカルド・セティオン

日本はグループリーグで最高のパフォーマンスを見せた

カタールW杯でドイツとスペインを下した日本代表をフィーゴが賞賛。(C)Getty Images

 元ポルトガル代表のルイス・フィーゴは、カタールW杯で日本代表を注目していたという。そしてグループリーグでドイツとスペインを下した戦いぶりを見て、「スター選手はいないが、グループの力が日本の武器だった。次のワールドアップでも決勝トーナメントに進むだろうね」と賛辞を贈っている。【インタビュー後編】

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――日本が良かったと言っていましたが、もう少し詳しく教えてくれますか?

 日本はグループリーグで最高のパフォーマンスを見せた。フランスもイングランドいいプレーをしていたが、大会に新しい風をもたらしたのは日本だった。素晴らしい日本の選手たちを世界がよく知らなかったことは罪であるとも思ったね。私は日本の文化も食べ物も、サッカーも好きなんだ。

 だから今回、いくつかのチームとともに、日本に注目していた。前半と後半でまるで違うサッカーを仕掛けてくる監督の戦略はとくに気に入ったよ。後半に見せる勝利への執念が心に響いた。まさに戦士だった。日本は今大会に確かな足跡を残したし、いまでは世界中のメディアもサッカーファンも日本の選手を知っているはずさ。
 
――日本代表で印象的だった選手はいますか?

 何人もいるよ。キーパーのゴンダ(権田修一)はすごく良かった。それからキャプテンのヨシダ(吉田麻也)はポジショニングが素晴らしく、ベテランとしてチームをよく統率していたね。それからドウアン(堂安律)、マエダ(前田大然)、カマダ(鎌田大地)も気に入った。あまりプレー時間はなかったがミナミノ(南野拓実)もね。

 スター選手はいないが、グループの力が日本の武器だった。次のワールドアップでも、決勝トーナメントに進むだろうね。この10年間で日本ほど成長を遂げたチームは他にないだろう。

――今大会でとくに気になった選手は?

 オランダのコディ・ガクポ、イングランドのジュード・ベリンガム、マーカス・ラッシュフォードには明るい未来が待っているね。それからアメリカのティモシー・ウェア、アルゼンチンにもフリアン・アルバレスを筆頭に優秀な選手が何人もいた。

 フランスはポール・ポグバ、エヌゴロ・カンテを欠いていたが、無名だった若手が多く活躍したね。ランダル・コロ・ミュアニ、それからリリアン・テュラムの息子マルキュス。彼らは大きなサプライズだった。

 我らがポルトガルはゴンサロ・ラモス、ジョアン・フェリックス、ラファエウ・レオンと誰もが素晴らしかった。スペインはあまり先に進めなかったから、ペドリ、ガビ、アンス・ファティらの活躍を見る機会が少なかったのは残念だったな。
 

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