【現地コラム】イングランド代表の「新ガスコイン」。21歳の逸材バークリーが、ついに――

2015年11月19日 山中忍

フィジカル、スピード、テクニックを併せ持つ攻撃的MFの逸材。

21歳の若さながら、イングランド代表ですでに19キャップを刻み、2得点を挙げているバークリー。来年6月のEUROで主役を演じられるか。 (C)Getty Images

 ついにひと皮むけた――。
 
 イングランド代表が望んだ2試合の国際Aマッチで、ロス・バークリーはそう感じさせた。
 
 21歳の年齢を考えれば、「ついに」という表現は不適当と思われるかもしれない。しかし、代表キャリアは3年目に入り、キャップ数は20に届こうとしている。
 
 14歳でU-16代表に招集され、ポール・ガスコインやスティーブン・ジェラードを彷彿させる攻撃的MFの逸材として、全国レベルで期待が寄せられるようになってからは丸7年が経過しているのだ。
 
 代表の世代交代と再建の基盤作りを担うロイ・ホジソン監督も、フィジカル、スピード、テクニックを併せ持つMFに新主軸候補としての期待を寄せてきた。
 
 ジェラードとフランク・ランパードが健在だった代表MF陣の一員として、バークリーは2014年のワールドカップを経験。昨シーズンは怪我もあって所属するエバートンで調子を落としたものの、代表には継続して呼ばれていた。
 
 去る11月17日のフランス戦(2-0)でも、ベンチスタートが予想されるなか、4日前のスペイン戦(0-2)に続いてスタメン出場。ホジソンは強国とのテストマッチで、バークリーの成長具合を確かめたかったのだ。

次ページカウンター戦術で物を言うパスセンスと突進力。

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