【天皇杯4回戦マッチレポート】クリスティアーノが劇的決勝弾! 10人となった柏が死闘を制してベスト8へ

2015年11月15日 サッカーダイジェスト編集部

CB鈴木退場の苦境にも、柏がタイトルへの意地を見せる。

今季限りでの退団が濃厚とされるクリスティアーノが120分に劇的決勝弾。タイトルへの意地を見せた柏が甲府を退け、準々決勝に駒を進めた。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 ACL組としてラウンド16からの登場となった柏は、序盤からピッチをワイドに使った攻撃で甲府に圧力をかける。すると4分、いきなり柏がチャンスを迎える。クリスティアーノが自ら得たFKで弾丸シュートをお見舞い。ただ、相手GKの好セーブに遭い、ゴールとはならなかった。
 
 甲府も5バックでしっかりブロックを作り、伊東のスピードを活かしたカウンターで対抗するものの、援護が少なく、得点にはつながらない。その後、柏がボールを支配してパスサッカーを展開するも、連係プレーは守備網に引っ掛けられ、思うようにシュートに持ち込めず。40分にはCKから決定機を作り出したが、ゴールラインを割る直前でまたもや甲府のGK河田に防がれてしまい、前半は0-0で終えた。
 
 後半になっても、「攻める柏」「守る甲府」の構図は変わらない。50分、後方からのスルーパスに抜け出した工藤が折り返し、小林がノーマークでシュートを放つも、GK河田が立ちはだかり阻止。しかし、直後の53分、ついに均衡が崩れた。大谷がクリスティアーノとの連係でペナルティエリア内に侵入すると、逆サイドで待ち構える工藤にパスを送り、エースががら空きのゴールにきっちりと流し込み、柏が待望の先制点を挙げる。
 
 得点が必要となった甲府は攻撃の圧力を強めて反撃に出る。65分、中央突破からミドルシュートで柏ゴールを脅かすと、73分には右サイドでボールを持った阿部拓がドリブル突破から左足を一閃。シュートは綺麗な弧を描いてゴール左隅に突き刺さり、同点に追い付いた。
 
 80分、柏は太田と茨田を同時投入して勝負へ。直後の84分、クリスティアーノのシュート性のクロスに工藤が頭で合わせてネットを揺らすも、オフサイドの判定でノーゴール。90+1分には、CB鈴木がこの日2枚目のイエローカードで退場。ひとり少ない状況となるが、なんとか甲府の攻撃を凌ぎ、試合は延長戦に突入する。
 
 延長戦では10人の柏が陣形をコンパクトに保ち、一進一退の攻防を展開。105+1分、相手のパスミスを拾った甲府の伊東が単独でカウンターを仕掛けるもシュートには至らず。そのままPK戦にもつれるかと思われた延長後半終了間際の120分、今井とのワンツーでフリーとなったクリスティアーノが右足を振り抜くと、ボールはゴール左隅へと吸い込まれ、劇的な決勝弾に。2-1で逃げ切った柏が、12月26日に行なわれる仙台との準々決勝に駒を進めた。
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