【ワールドサッカー注目コメント集】温厚なラニエリが「彼を殺したい!」と過激発言! ジダンは渦中のベンゼマに警告

2015年11月09日 内藤秀明

日本なら大炎上しそうなラニエリのジョーク。

場を一瞬凍らせたラニエリのコメント。しかし、こうしたジョークを飛ばせるのもレスターがCL圏内に入り、チーム状態が良いからだろう。 (C) Getty Images

 11月7日、プレミアリーグ12節が開催され、岡崎慎司の所属するレスターはワトフォードと対戦。2-1で勝利し、今シーズン初の3連勝を飾った。
 
 順位(3位)に変動なかったが、勝点を25に積み上げて、同節にアストン・ビラを相手にスコアレスドローだった首位のマンチェスター・シティと勝点差1にまで詰め寄った。
 
 そんな、絶好調のレスターを率いるクラウディオ・ラニエリは、試合前の会見で、敵将のキケ・フローレスに対して過激なジョークを発していた。
 
――◆――◆――
 
クラウディオ・ラニエリ(レスター監督)
「確かに大きなリベンジだね。彼のことは殺したいと思っているよ」
 
 過去に、チェルシー、ユベントス、インテルなど数多くのビッグクラブを率いてきたラニエリは、04-05シーズンにバレンシアの監督として、シーズン途中に解任の憂き目にあっている。そして、この日の対戦相手のフローレスは、何を隠そう、その時にラニエリの後任としてバレンシアの監督を務めた人物なのだ。
 
 現地記者は、この対戦を「リベンジにあたるのでは?」と指摘。それに対して、温厚な性格で知られるラニエリが、顔をしかめ、低い声でこんな過激なコメントを残したのだ。その場にいた記者は驚いたことだろう。
 
 しかし、これはあくまでイタリアン・ジョーク。ラニエリは直後に笑顔で場を和ませ、「フットボールではよくあることだ。彼はいい奴だよ」とコメント。会見時の過激な発言が少ない日本ならば、大炎上しそうな会見だ。
ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリーB監督/元フランス代表)
「ベンゼマとは話した。私は彼のことを信頼しているけど、彼には『もっと気をつけるように』と伝えた。我々はいつも注意深く行動しなければならない」
 
 11月4日、フランス代表でチームメートのマテュー・ヴァルビュエナが映っているセックステープを用いての恐喝に関与した疑いで、レアル・マドリーに所属するカリム・ベンゼマがフランス当局に逮捕された。
 
 翌日にベンゼマはクラブの練習に復帰している。しかし、同じアルジェリア系フランス人で、フランス代表及びレアル・マドリーでの先輩にあたるジダンが、トップチームの選手とBチームの監督と立場は違えど、現在もレアル・マドリーで共に働く後輩に警告したのだ。
 
 実際の事実関係は現段階で定かになっていない。しかし、今回の騒動はジダンの言うとおり、プロ意識に欠けた言動だったのは確かだ。はたしてフランス代表ストライカーに、同胞のレジェンドの言葉は届いたのだろうか――。
 
文:内藤秀明
 
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