セレッソFWアダム・タガートが語る日本での日々。Jリーグに魅せられ、母国の選手には「機会があれば、すぐにでも来てほしい」

2022年11月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「充実した1年。より楽しんでプレーできた」

アダム・タガート/1993年6月2日生、オーストラリア出身。183センチ・69キロ。FW。母国クラブやスコットランドのダンディ、韓国の水原などを渡り歩き、21年にC大阪に加入。スキルフルかつパワフルなストライカーだ。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

 アダム・タガート。2021年に初来日し、セレッソ大阪に加入。1年目は怪我もあり、思うような活躍はできなかったが、2年目の22年シーズンは20試合に出場し、チーム2位タイの5ゴールをマークした。

 キャリアの円熟期を迎える29歳のオーストラリア人FWに、日本での生活、Jリーグやセレッソの魅力、来季に向けた意気込みなど、様々なテーマについて語ってもらった。

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――来日は2021年。すぐに日本には馴染めましたか?

「私は韓国で2年間、素晴らしい時間を過ごして、ここに来ました。セレッソに来れて、とても嬉しく思っています。みんなのおかげで、すぐに馴染めました。

 移籍当初は、多くの困難がありました。特に入国に厳しい規制があり、ビザの関係でオーストラリアで足止めになるなど、苦労もありました。今年と比べると、全般的に大きな違いがあったのは確かです。

 でも、クラブは常に協力的でした。適応するまで少し時間がかかりましたが、今年は本当に充実した1年でしたし、より楽しんでプレーできました」

――日本に来て、特に驚いたことや興味深かったことは?

「いつもたくさんの興味深いことがあります。ぱっと挙げるのは難しいですが、明らかに生活様式が違います。おかしな話ですが、モーニングコーヒーを手に入れるのがいかに難しいか(笑)。ほとんどのカフェはお昼まで開いておらず、閉店時間はとても遅い。オーストラリアでは、どこも早く開いて、早く閉まるので驚きました。

 また言葉は、いつでも興味深いものです。僕には通訳がついてくれていますが、一人でいると、面白い状況に遭遇します。でも、時間が経つにつれて、言葉の壁は解消されていくものだと思うので、それほど問題ではありません」
 
――タガート選手は日本に来る前、韓国の水原三星で2シーズンプレーしていました。日本と韓国で生活習慣や文化の違いや、似ているところはありますか?

「多くの人がこの2か国を似ていると考えていると思いますが、私は多くの点でかなり異なっていると思います。どちらが良いとか悪いではありません。ただ、違うだけです。

 特にサッカーにおいては、それぞれの国でとても違います。日本に来る前からJリーグはたくさん見ていましたし、日本には何度か訪れていましたが、Kリーグとは文化も違うし、やり方も違う。

 韓国はピッチを広く使い、選手はとてもパワフルで体格が大きい。日本は非常にシャープで機敏で、美しいサッカーをしようとする。後ろからビルドアップして、完璧なゴールを目ざす。とても魅力的なリーグです。

 でも、リスペクトの精神は一緒で、自立しなければいけないところは似ています。そしてどちらの国も人々は本当にフレンドリーです」

――水原では、選手やコーチングスタッフとコミュニケーションを取るために韓国語の勉強をしていたそうですが、日本語はどうですか?

「最初は日本語の先生をつけていたのですが、韓国語に比べて、日本語ははるかに難しいです。韓国語の読み書きは数週間で覚えました。物事が理解できるようになると、すべてがより自然に頭の中に入ってくるようになりました。

 一方で、日本語は書くのも読むのもとても難しいです。学ぶのはとても大変だと思います。いつもは通訳がいるので僕を助けてくれています。自分でも、右や左、サッカーに必要な言葉は覚えました。またちょっとしたチームメイトとのジョークからも日本語を学び、できる限りコミュニケーションを取れるようにしています」

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