ドルトムント快勝! 香川は3アシストを決めて勝利の立役者に――ドルトムント 5-1 アウクスブルク

2015年10月26日 遠藤孝輔

相手を窒息させるかのようなプレスと、情け容赦のない攻撃!

 10月25日のブンデスリーガ第10節。前日に開幕10連勝を飾った首位バイエルンを追うには、是が非でも3ポイントが必要な2位ドルトムントが、本拠地ジグナル・イドゥナ・パルクで最下位のアウクスブルクを5-1と一蹴した。
 
 オーバメヤンがハットトリック、ロイスが2ゴール、香川が3アシストと攻撃の役者たちが素晴らしい結果を残した会心の勝利。展開されたのは、まさしくワンサイドゲームだった。
 
 序盤からアクセル全開のドルトムントは、3日前に3000キロ以上離れたアゼルバイジャンでヨーロッパリーグを戦った影響を感じさせず、相手を窒息させるかのようなプレスを敢行。ボールを奪えば、連動性のある攻撃を仕掛けて、ゴールの匂いを濃厚に漂わせる。
 
 すると18分、鮮やかに先制点を奪取。敵陣深くまで攻め込んだ右SBギンターのショートパスを起点に、カストロ→ギュンドアンと華麗にワンタッチパスが繋がり、ゴール前でラストパスを受けたオーバメヤンがネットを揺さぶる。
 
 21分には香川が魅せる。持ち前のシャープな反転からのドリブルでカールゼン・ブラッカーを振り切ると、左サイドの最深部から丁寧なラストパスを供給。ゴール前で待ち受けていたロイスのゴールを完璧にお膳立てした。
 
 勝負の行方を左右する3ゴール目が生まれたのは33分。アウクスブルクの繋ぎのパスを高い位置でカットしたギンターが、エリア内にフワリとした浮き球を供給する。これに呼応した香川が見事なヒールパスを見せて、再びロイスの得点を演出したのだ。
 
 49分にセットプレーから失点(得点者はボバディージャ)を喫するも、ドルトムントの勢いは止まらない。
 
 52分、香川とカストロのワンツーで敵DFラインをあっさりと切り裂けば、57分にはギンターのクロスからエリア内でフリーの香川がシュート。粘りを見せるアウクスブルクの息の根を止めにかかる。
 
 そして85分、オーバメヤンが再びリードを3点に広げる。枠の右に逸れたラモスのシュートに反応し、ボールをゴールマウスに流し込んだ。
 
 情け容赦のないドルトムントは、アディショナルタイム(90+1分)にもゴールを奪う。エリア内でボールを持った香川が敵3人を引き付けてから、ゴール前でフリーのオーバメヤンに絶妙なラストパスを供給。このチャンスをエースがきっちりと決めて、ゴールショーは締め括られた。
 
 3アシストを記録しただけでなく、チーム4点目にも絡んだ香川は、国内リーグでは4試合ぶりとなるフル出場を果たした。
 
 57分、82分にフリーで放ったシュートが枠を捉えなかった点こそ悔やまれるが、オーバメヤン、ロイスと並んで、勝利の立役者となったのは間違いない。
 
文:遠藤孝輔
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