【夢のカンプ・ノウへ】乾貴士が語るバルサ戦への想いと秘策

2015年10月24日 豊福晋

エイバルにも乾にもバルサを相手に失うものはない。

リーガ・デビューした4節から4試合連続で先発を飾っている乾。10月25日のバルサ戦でも、4-2-3-1の左ウイングでのスタメン出場が有力視される。(C)Getty Images

 バルセロナ戦を数日後に控えたある日のこと。乾貴士はこんな話をしてくれた。
 
「カンプ・ノウでサッカーができるのは嬉しいですし、そこで何かを残したい。何か、やりたいですね」
 
 10月25日、リーガ・エスパニョーラ9節のバルセロナ対エイバル――。
 
 昨シーズンの3冠王者(チャンピオンズ・リーグ、リーガ、コパ・デル・レイ)と、財政破綻したエルチェの降格処分により1部に留まれたエイバルの対戦だ。実力的にも、経済的にも、そこには天と地ほどの差がある。
 
 この試合、バルサはリオネル・メッシとアンドレス・イニエスタが負傷で欠場するが、それでも普通に考えればエイバルは10度対戦して一度勝てればいいほうだろう。日本にいた頃から憧れのバルサを追ってきた乾自身も、それは十分にわかっている。
 
 しかし、そんな挑戦者としての立場は、乾にとって、エイバルにとって、むしろ好都合だという。
 
「僕らにとってみれば、失うものはないんです。バルサが強いのは分かっています。誰が出ても上手いし、強い。だから当たって砕けろという感じでいきたい。メッシとイニエスタには、むしろ出て欲しかったですね。なかなかやれる機会はないですし、目の前で見たかった。直接やるのは全然違うので」

次ページD・アウベスの攻め上がった裏のスペースを突けるか。

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