ドイツ代表の“要塞”に潜入取材! ミュラー、リュディガーが全体練習に合流。会見で語られた森保Jの印象

2022年11月20日 元川悦子

オマーン戦のような停滞感を漂わせることはなさそう

ベースキャンプ地アル・ルワイスで準備を進めるドイツ代表チーム。ペルシャ湾に近いカタール北岸の町で、喧騒を離れて集中できる環境だ。写真:元川悦子

 カタール・ワールドカップで、日本のグループステージ初戦の相手であり、過去4度の優勝を誇る強豪ドイツ。彼らは11月17日にオマーンからカタールに到着し、ベースキャンプ地のアル・ルワイス入り。18日から練習を開始した。

 同地はドーハから約100キロ北上したペルシャ湾に近いカタール北岸の町。日本やコスタリカがアクセスを重視してドーハ中心部から遠くないエリアに拠点を構えるのとは対照的に、ドイツは喧騒を離れて静かに集中できる環境を選んだ。

「この施設は非常に快適で全てが揃っている」とチームマネジャーを務める元同国代表FWオリバー・ビアホフ氏も会見で強調した。彼らは「(ハンス・)フリックのカーテン」を引いて入念に調整を行なっているのだ。

 練習場のアル・シャマールSCのスタジアムは、まるで要塞のような雰囲気。外からは全く見えない城壁に囲まれ、情報漏れの心配は一切ない。

 ここにマヌエル・ノイアーやヨシュア・キミッヒ(ともにバイエルン)、カイ・ハベルツ(チェルシー)らスター選手たちが続々と登場。怪我で直近5試合を欠場していたトーマス・ミュラー(バイエルン)や、10月に負傷したアントニオ・リュディガー(レアル・マドリー)も全体練習に合流。フルメニューをこなした模様だ。
 
 この日、欠席したのは、16日のオマーン戦で決勝点を挙げた29歳の遅咲きFWニクラス・フュルクルク(ブレーメン)1人だけ。それも風邪というから、そこまで深刻ではない様子だ。

 遠藤航(シュツットガルト)、守田英正(スポルティング)という主軸ボランチの出場可否が微妙となっている日本に比べると、敵国のチーム状態は確実に上がっている様子。オマーンで苦しんだ時差と暑さに関しても徐々に解消に向かっているといい、23日には確実にフィットした状態で挑んでくるはずだ。

「これまでのワールドカップはシーズン終了後の開催だったため、一からコンディションを作る必要があったが、今はシーズン真っ只中。選手たちはトップ状態にあり、チームとしても通常のリーグやインターナショナルデーの試合を行なうように戦える」とビアホフ氏も自信をのぞかせる。

 となれば、彼らが大苦戦したオマーン戦のような停滞感を漂わせることはなさそう。日本にとっては有難くない状況と言える。

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