森保Jと対戦するスペイン代表のW杯メンバー26人を番記者が予想!「サプライズ落選もある」とした常連組は?【現地発】

2022年10月31日 ラディスラオ・ハビエル・モニーノ

セルヒオ・ラモスの招集は諸刃の剣

代表番のモニーノ記者が選んだスペインの予想メンバー。(C)SOCCER DIGEST

 カタール・ワールドカップのグループステージ第3戦で日本代表と対戦するスペイン代表はどんなメンバーになるのか。11月12日に予定されている発表を前に、日刊紙『エル・パイス紙』でスペイン代表番を務めるラディスラオ・ハビエル・モニーノ記者に、26人を予想してもらった。

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【GK】
 ルイス・エンリケ監督は、後方から攻撃を組み立て、相手ゴールに迫るスタイルを志向しており、GKの人選もその戦術コンセプトに基づいて進められてきた。その過程でダビド・デ・ヘア、ケパ・アリサバラガ、パウ・ロペスが代表から遠ざかる一方で、ウナイ・シモン、ロベルト・サンチェス、ダビド・ラジャが定着した。

 U・シモンはL・エンリケ監督の下で足死との技術を高めたが、他の2人に比べると見劣りする。それでも正守護神に君臨し続けているのは、リスクを冒しても繋ごうとする積極性とミスをカバーする挽回力をルイス・エンリケ監督が高く評価しているからだ。

【右SB】
 ダニエル・カルバハルとセサル・アスピリクエタはともに30歳を超えるベテランだが、タイプは異なる。前者はプレーの展開を先読みする能力に優れ、機を見たオーバーラップが持ち味。守りを固める相手に向いている。一方、CBもこなす後者は、守備に比重を置いた戦い方を選択する際に有効なオプションだ。マルコス・ジョレンテもこのポジションでの起用が可能だ。
 
【CB】
 エメリック・ラポルトがリーダー格。パートナーは流動的で、イニゴ・マルティネス、エリク・ガルシア、パウ・トーレスが交互に務める。エリク・ガルシアを除く3人は左利きだが、指揮官は左利き同士のCBを並べることを厭わない。

 重視しているのはGK同様に、ビルドアップ能力に優れていること。諸刃の剣となりうるのが、待望論が高まっているセルヒオ・ラモスの招集だ。前述したラポルトの立場が変わるだけでなく、ルイス・エンリケが絶対的なリーダーとして君臨し、背中で引っ張るタイプのキャプテン、ブスケッツが支えるチーム内のパワーバランスが崩れる恐れがあり、選外とした。 

【左SB】
 指揮官のジョルディ・アルバへの信頼は絶大で、コンディションさえよければ、今なお世界最高の左SBと考えている。カルバハルと同じく、ダイアゴナルの動き、ゴールライン際までドリブルで侵入してクロスを折り返すといった相手DFの背後を取るプレーを評価しており、攻撃面で重要な存在であり続けている。

 2番手のガヤも高い攻撃性能の持ち主だ。選外としたマルコス・アロンソは同じく攻撃的なSBでジョルディやガヤにはない空中戦の強さも兼ね備えるが、守備に不安を抱えている点がネックだ。
 

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