「サラーを完璧に抑えたDFが何人いただろうか」冨安健洋の“エース封じ”を英国人記者が絶賛!「驚くほど静かで、苛立っていた」【現地発】

2022年10月13日 スティーブ・マッケンジー

ピッチにいるのがほとんど認識できないほどだった

リバプールのエースであるサラー(右)を封じ込めた冨安(左)。(C)Getty Images

 アーセナルが3-2で勝利したリバプール戦で、素晴らしいパフォーマンスを披露したのが、左SBで起用されたタケヒロ・トミヤス(冨安健洋)だった。

 この日本代表DFが、まさかこの大一番で、左SBで今シーズンのプレミアリーグ初スタメンを飾ると予想した者は少なかっただろう。

 幸運なことにトミヤスは3日前、ヨーロッパリーグ(EL)のボデ/グリムト戦でフル出場を果たしていた。プレーする準備はできていたのだ。

 彼が左SBで先発したのは、リバプールのエースであるモハメド・サラーの左足でのカットインを警戒してのことだろう。実際、13分にエジプト代表FWからボールを奪い、アーセナルのファンを沸かせている。

 プレミアリーグで久々に先発するというのは簡単ではない。しかも、相手はリバプールだ。攻撃は多彩で、サラーだけではなく、"第2のウイング"である右SBのトレント・アレクサンダー=アーノルドも上がってくる。
 
 しかし、ミケル・アルテタ監督は、左SBが本職であるキーラン・ティアニーよりもトミヤスを選んだ。その期待に応え、高さと空中戦での強さを活かして、サラーへのロングボールを完全に封じた。これも狙いのひとつだったのだろう。

 トミヤスは安定感抜群で危なげなくプレーし、対照的にサラーは驚くほど静かで、苛立っていた。

 世界最高峰のストライカーであるサラーをここまで完璧に抑え込んだDFが何人いただろうか。ピッチにいるのがほとんど認識できないほどだった。怪我でもないのに68分に交代したという事実が、トミヤスの仕事ぶりを物語っていた。

 アーセナルはトップ4を争うライバルであるリバプールに、14 ポイントという大きな差をつけた。マンチェスター・シティとの優勝争いに勝てるとは思わないが、正しい方向に進んでいるのは間違いない。

取材・文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

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