スタジアムに鳴り響く「マヤ・ヨシ~ダ!!」コール。熱狂的なシャルカーおじさんに、キャプテンが粋な計らい【コラム】

2022年09月26日 金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

「22番」のユニホームを誇らしげに掲げる

吉田とユニホーム交換をしてガッツポーズ。シャルカーおじさんの情熱は感動的だった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 渾身のガッツポーズだ。

 見た目はスキンヘッドで、ちょっと強面のおじさん。でも、喜ぶ姿はまるで少年のようだった。

 シャルケのジャージを着たそのおじさんは、試合前からひと際目立っていた。9月23日、デュッセルドルフ・アレーナでのアメリカ戦。キックオフ前、日本の応援団の声援がスタジアムを盛り上げる。良い雰囲気。そして、チャントが鳴り止んだタイミングで聞こえてくる「マヤ・ヨシ~ダ!!」コール。

 発するのはシャルカーおじさんだ。ウォーミングアップ中の吉田麻也も気づいて、声の主に向かって笑顔でサムアップ。

「マヤ・ヨシ~ダ!!」は、試合中もはっきりと聞こえてきた。日本の応援の邪魔にならないようにという配慮か、自分が目立つためなのかは不明。チャントの合間、スタジアムが一瞬、静まり返る絶妙のタイミングで「マヤ・ヨシ~ダ!!」。両手にはシャルケのユニホームが握られている。
 
 試合は、鎌田大地と三笘薫のゴールで日本が2-0の勝利。FIFAランクで格上のアメリカをシャットアウト。最終ラインを統率した吉田は試合後、看板を飛び越えて、おじさんのもとへ。そして、ユニホーム交換。「22番」のユニホームを誇らしげに掲げるおじさんは、本当に嬉しそうだった。右手を力強く握りしめて、喜びをかみしめている。

 平日の昼間に開催された試合で、愛するクラブに所属する日本人選手の応援に駆けつけて、熱量たっぷりに声を張り上げる。キャプテンの粋な計らいはもちろん、おじさんの情熱を目の当たりにして、こみ上げてくるものがあった。

 27日には、同じくデュッセルドルフ・アレーナで、森保ジャパンはエクアドルと対戦。シャルカーおじさん、またいるかな?

取材・写真・文●金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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