「スタメンじゃないのも分かっている」とは言うが…絶好調・堂安律の最適な起用法とは?

2022年09月22日 元川悦子

余裕ある状態で代表に合流

クラブでの充実ぶりを代表でも示せるか。「黙ってチャンスを待つだけ」と語る堂安の起用法に注目だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 11月23日のカタール・ワールドカップ(W杯)初戦・ドイツ戦まで、ちょうど2か月というタイミングで行なわれるアメリカとのテストマッチがいよいよ目前に迫ってきた。

 9月19日からドイツのデュッセルドルフで活動中の日本代表は、21日からは冒頭15分のみの練習公開に移行。メディアをシャットアウトして入念な戦術確認を行なった。

 20日の公開練習時には4-2-3-1をテストした森保一監督。鎌田大地(フランクフルト)と久保建英(レアル・ソシエダ)というトップ下要員が揃って所属クラブで好結果を残していることもあり、最終予選の序盤までベースにしてきたこの形で今回はトライしようとしていると見られる。

 そうなると、右サイドは最終予選の計12得点中7ゴールに絡んだ伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)がやはりファーストチョイス。同ポジションの候補者、堂安律(フライブルク)は今回もベンチスタートが有力視される。

「スタメンじゃないっていうのも今の立場上、分かってますし、自分の好きな状況なので、得意かなと思います」と堂安は野心を燃やしている。ただ、今夏に赴いたフライブルクでの一挙手一投足を見る限り、先発で使わないのはもったいない。そう言わざるを得ないのだ。
 
 今季開幕からの堂安は、ゴールに直結する切れ味鋭いパフォーマンスを見せつけている。新天地デビュー戦となった7月31日のDFBポカール1回戦・カイザースラウテルン戦で見事なFK弾を決め、チームを勝利に導くという華々しいスタートをまずは切ったのだ。

 続く8月6日のブンデスリーガ1部の開幕戦・アウクスブルク戦でも公式戦連続ゴールをゲット。9月に入ってからも3日のブンデスリーガ第5節・レバークーゼン戦、8日のヨーロッパリーグのグループステージ初戦・カラバフ戦と続けてゴールしており、ここまでで早くも公式戦4得点を挙げているのである。

「コンディションはかなり上がっていると思いますし、フライブルクでのパフォーマンスができれば、間違いなく代表でも良い仕事ができる。そこは心配していない。前より焦っていないというか、黙ってチャンスを待つだけなので、使ってくれればできる自信がある。今はすごいリラックスしています」と、本人も非常に余裕ある状態で代表に合流した模様だ。
 

次ページ伊東との共存は現実的なのか

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事