【J1採点&寸評】川崎4-0広島|躍動の佐々木、ジェジエウらも候補も…MOMはやはりいぶし銀の男。疲労の見える広島に対し川崎は全員が素晴らしい出来

2022年09月11日 本田健介(サッカーダイジェスト)

川崎――4-0の快勝を収める

【警告】川崎=ジェジエウ(8分) 広島=柴﨑(14分)、野津田(54分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】家長昭博(川崎)

[J1第29節]川崎4-0広島/9月10日/等々力陸上競技場
 
【川崎|採点】
スタメン)
GK
チョン・ソンリョン 6.5
DF
山根視来 6.5
ジェジエウ 7
谷口彰悟 6.5
佐々木旭 7 
MF
ジョアン・シミッチ 6.5(83分OUT)
脇坂泰斗 6.5(90+2分OUT)
橘田健人 6.5
FW
家長昭博 7(90+2分OUT) MAN OF THE MATCH
マルシーニョ 6.5(87分OUT)
知念 慶 6.5(83分OUT)
 
途中出場)
FW
遠野大弥 ―(83分IN)
FW
小林 悠 ―(83分IN)
FW
宮城 天 ―(87分IN)
MF
チャナティップ ―(90+2分 IN)
MF
瀬古 樹 ―(88分IN)
 
監督)
鬼木 達 6.5
                 
 
【川崎|寸評】
 逆転優勝へ負けられない広島との上位対決。しっかり1週間の準備期間を経てゲームに臨むと、力強い試合の入りを見せる。ボールを保持しながら相手を揺さぶり、失えば即時奪還へ。34分には脇坂→マルシーニョ→佐々木の連係で、上手く佐々木が左サイドからグラウンダーのクロスをマイナス方向に入れると、逆サイドから走ってきた家長が流し込む技ありのシュートで先制する。
 
 前半に良いパフォーマンスを見せても、後半に落ちる傾向のあった今季の川崎だが、この日は攻撃の手を緩めない。59分には右サイドからの展開で、最後はペナルティエリア内で反転した脇坂が決めて追加点。68分には脇坂が倒されて得たPKを知念がキッカーに名乗りをあげて3点目を奪った。さらに78分には相手GKがセーブしたボールに反応した家長が4点目を加えてゲームを決めた。守備陣も集中力を切らさずにクリーンシートで試合を終えている。
 
 誰もが素晴らしい出来で、高採点としたが、MOMは悩みつつ……やはり2ゴールをマークし、攻撃を牽引した家長か。久しぶりに先発を掴み、先制点をアシストするなど左サイドで攻守に大いにアピールした佐々木も実に気合いの入ったプレーだった。彼のこれまでの努力を振り返れば大きな拍手を送りたくなる。
 
 さらに快足を飛ばして広島の攻撃を抑えまくったジェジエウ、アンカーとして長短にボールを散らしたJ・シミッチ、周囲を叱咤激励しながら最終ラインを統率した谷口、ミスはあったがよく崩しの局面にも絡んだ山根、ゴールに絡むなど存在感を示した脇坂、セカンドボールの回収などこの日も走りまくった橘田、結果を残した知念、崩しの局面でキーマンになったマルシーニョ、そして冷静に守り、フィードも供給したチョン・ソンリョンと、誰もがレベルの高いパフォーマンスを披露した。
 
 今後は連戦をどう切り抜けていくか。勢いに乗る勝利にはなったはずだ。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 

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