香川や南野は好調だが、長友と本田は苦しい立場に――日本代表メンバーの近況報告|海外組編

2015年10月02日

長友と酒井高は試合勘とコンディションに小さくない不安を残す。

インテルでバックアッパーに甘んじる長友。日々のトレーニングはもちろん積んでいるが、最後の公式戦出場は9月8日のアフガニスタン戦だ。不安が拭えない。(C)Getty Images

 10月の2連戦に向けた日本代表メンバーが、10月1日に発表された。日本は10月8日にロシア・ワールドカップ・アジア2次予選のシリア戦(オマーン・マスカット/日本時間22時)、同13日に国際親善試合のイラン戦(イラン・テヘラン/日本時間22時30分)を戦う。
 
 今回選出された海外組は11名。前回から故障中の酒井宏樹が外れる一方、清武弘嗣が復帰し、南野拓実が初招集された。
 
 ヨーロッパで研鑽を積むサムライたちは、いかなる状況下でどんなパフォーマンスを見せているのか。近況をお伝えする。
 
 【Photo】10.8シリア戦&10.13イラン戦に向けたメンバー23人
 
DF
吉田麻也(サウサンプトン)

今季成績(プレミアリーグ):6試合・0得点
 右SBとして出場した6節のマンチェスター・U戦では、自身のパスミスから逆転弾を献上。がっくりと肩を落とした吉田は試合後、「自分のミスで失った勝点を、残りのシーズンで取り返したい」と声を絞り出すのが精いっぱいだった。
 
 直後のリーグカップでは最後の11分間しか出番を与えられず、9月27日のスウォンジー戦は出場なし。開幕から好調をキープしていたが、ひとつのミスで奈落の底に落ちてしまうDFというポジションの怖さを再認識する形となった。
 
 9月の代表戦では、カンボジア戦でミドルシュートからゴールを挙げ、アフガニスタン戦ではFKを蹴るなど積極的な姿を見せていた吉田。ブルーのシャツを見に纏い、気持ちを入れ替えて汚名返上といきたいところだ。
 
 
DF
長友佑都(インテル)

今季成績(セリエA):1試合・0得点
 インテル入団6年目にして、かつてない苦境に陥っている。ここまでの公式戦出場は、8月30日のカルピ戦(セリエA2節)のみ。しかも、わずか10分間という有様だ。
 
 右SBにはサントン、左SBには新戦力A・テレスが君臨しており、長友は両者のバックアップのひとりという扱い。冬の移籍市場での放出が囁かれている。
 
 招集メンバー発表会見でハリルホジッチ監督は「長友と高徳は、普段のトレーニング以上のトレーニングをしている」と語ったが、コンディションと試合勘には小さくない不安が残る。
 
 
DF
酒井高徳(ハンブルク)

今季成績(ブンデスリーガ):0試合・0得点
 
 不安視されるのは試合勘の欠如。7節を消化したブンデスリーガでの出場が一度もなく、8月18日のカリアリとのフレンドリーマッチを最後に、ベンチを温める厳しい状況が続いている。
 
 もっとも、コンディション自体は悪くなさそうだ。シュツットガルト時代に酒井高を指導し、現在はハンブルクのアシスタントコーチを務めているエディ・セゼルは、「トレーニングでの出来は悪くない。ここにきてようやく状態が上向いてきた」と口にしている。

次ページいずれもブンデスリーガで活躍中。MF陣は軒並み好調だ。

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