【総体決勝展望】見どころ満載、帝京&前橋育英の関東勢同士が激突!「2トップ」&「ボランチ」対決に注目!

2022年07月29日 安藤隆人

決勝にふさわしい実力派チーム同士の激突!

帝京の田中(左)と前橋育英の徳永(右)。インターハイ決勝はボランチ対決に注目。写真:安藤隆人

【インターハイ決勝/7月30日】
帝京(東京)vs 前橋育英(群馬)
鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム
11時30分キックオフ 

 真夏の徳島で行なわれているインターハイ(全国高校総体)も残すは決勝のみとなった。

 対戦カードは前橋育英対帝京の関東対決。ともに前評判が高かったチームが勝ち上がってきた印象だ。2009年、奈良インターハイ以来の優勝を狙う前橋育英はプレミアリーグEASTで現在4位につけ、帝京はプリンスリーグ関東で2位につける。

 この対戦の注目は2トップ対決とボランチ対決。まず2トップに関しては、前橋育英の高足善(3年)と小池直矢(3年)、帝京の齊藤慈斗(3年)と伊藤颯太(3年)はともにコンビネーション抜群で破壊力も十分だ。

 小池は競り合いに強く、ポストプレーも上手い一方で、抜群の動き出しとスピードでディフェンスラインのギャップや背後を突いてゴールに迫ることができる。それに対し、コンビを組む高足は158センチと小柄だが、ドリブルの精度が高く、小池の動きに連動して相手のギャップに潜り込んでから一気に前へ飛び出していくストライカー。2人がお互いの距離感をはかりながら前線をかき回すことで、2列目以降が前にベクトルを持って攻撃参加することができる。

 今大会は小池が2ゴール、高足はノーゴールだが、プレミアリーグEASTではリーグ3位の26ゴールを叩き出すチームの原動力となっており、この決勝の舞台で本領発揮できるかがポイントだ。
 
 帝京の2枚は、屈強なフィジカルを駆使して前線でターゲットになる齊藤と、抜群のテクニックとシュートセンスでセカンドストライカーとなる伊藤の縦関係は相性抜群。今大会も齊藤が当たり負けをすることがほぼなく、しっかりと前線でボールを収めてくれるからこそ、一気に伊藤をはじめとした1.5列目以降が前へ圧力をかけることができる。

 またそのなかで、伊藤はフリーマン的な要素で自由にスペースを探して動き回り、正確な技術を活かして、ボールを受けてからパス&ランで相手守備網の歪みを突くからこそ、攻撃が活性化している。今大会は齊藤が4ゴール、伊藤が3ゴールを挙げており、前橋育英は絶好調を維持するこのコンビをいかに自由にさせないかがポイントになる。
 

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